マイホーム購入における住宅ローンの疑問・不安

家を買う前に大小はあるにしても、不安や疑問を持たれる方がほとんどです。

ご相談に来られる方もそうですが、不安や疑問で一番多いものが住宅ローンに関するものです。

・問題なく返済できるの?
・借入金額はどれくらいがいいの?
・固定と変動どっちがいいの?
・リタイアまでに返済できるの?
・住宅ローン商品はどうやって決めたらいいの?

家賃も同じように毎月かかるわけですが、住宅ローンは借入(借金)ですから不安や疑問が出て当然です。

長谷川慶太郎さんの『2017年大局を読む』という本の中に、住宅ローンの契約者の3割近くが契約どおりに返済できていないという記述もあります。

その住宅ローンですが…のちのちの返済状況で分けると、大きく3つに分けることができます。

  • 返済不能
  • 返済はできるが生活が厳しい
  • 無理なく返済できる

 

住宅ローン返済不能

一番最悪な状況が住宅ローン返済ができなくなることです。

「競売」という言葉を聞かれたことがある方もいらっしゃると思います。

「競売」とは、簡単にいうと、住宅ローンの返済ができなくなり、住宅ローン借入の担保となっている住宅を裁判所の手続きによって強制的に売却して住宅ローンの残債にあてる手続きのことです。

市場価格よりかなり低い価格での売却を余儀なくされることが多いです。

 

また、競売の一歩手前の方法として「任意売却」があります。

「任意売却」とは、競売になる前に、仲介会社などの専門家が債権者(金融機関)と債務者(住宅ローン契約者)の間に入り、より市場価格に近い価格で売却することです。

 

競売にしても任意売却にしても住宅ローンの返済ができなくなったという意味では同じです。

この競売や任意売却に陥ってしまう人の割合がどれくらいなのか正確なデータはありませんが、平成28年度の神戸市の競売件数だけで313件となっています。(一般社団法人 全日本任意売却支援協会HP)

全国ベースで見ると、年々競売件数は減少傾向にある反面、逆に任意売却件数の相談件数は増えているようです。恐らく、以前と比べ、任意売却という方法が認知されたこと、任意売却を扱うサービスが増えたことが影響していると考えられます。

物件探しをしている中で、いわゆる「任売物件」などと言われますが、任意売却物件もときどき目にします。そして、任意売却物件の売主さんは、金銭的な余裕がありませんので、売主の瑕疵担保責任が免除されていることが多いです。

住宅ローンの返済ができなくなる理由

住宅ローンの返済ができなくなる理由として、ご家庭の事情はさまざまですが、住宅ローン返済に対するアンケート等から3つに大きく分けることができます。

住宅ローンの借入金額が大きすぎた

そもそも収入に対して、借入金額もしくは物件購入予算が大き過ぎれば返済は当然苦しくなります。

住宅購入用の自己資金がなくても、住宅ローンを組める時代ですが、借入ができる金額が返済できる金額とは限りません。ペアローンや収入合算など利用する場合、特に借入金額が大きくなりがちす。

また、住宅ローン契約時の年齢によっても無理のない借入金額は変わります年収に対する返済負担率がそんなに大きくなくても、長期的な視点で見た場合、借りすぎということはあります。

 

マイホーム購入後の収入・支出の見通しが甘かった

収入に対する見通し

今の日本の社会状況を考えると、一昔前と比べて長期雇用、収入の上昇という面では不確定な時代になっています。公務員の方は少し違いますが、民間企業の場合、企業業績によるボーナス・人員カットや吸収合併による給与体系の変更など普通に起こってもおかしくない時代です。

また、ペアローンや収入合算で住宅ローンを組んだものの、配偶者の収入がなくなったり、想定より大きく減ったということもあり得ます。

もちろん、収入見通しをネガティブに考えすぎると住宅購入自体が難しくなりえますので、現実的な見通しであれば問題はありません。

ただ、購入後の収入の見通しをあまり楽観的に考えすぎると返済が苦しくなることはあります。

支出に対する見通し

また、収入ではなく、支出面についても、マイホーム購入後に必要となる資金をしっかりと把握していないと、複数の大きな支出が重なる時期に返済不能ということもあります。

・子どもの成長に合わせて増える出費
・車の購入や維持費
・定期的なリフォーム費用
・想定しなかった入院や介護費用

など、想定できないものは仕方がないとしても、確実に必要となる支出や今後増えていく支出の見通しをしっかりと把握することが必要です。

 

金利変動に対する見通し

今の低金利時代、金利は上昇していないので、金利変動によって大きく返済額が増えたという方は少ないかもしれません。

ただ、住宅ローン商品の金利タイプによっては、適用金利が変わっている人もいます。

例えば、期間選択型の商品(当初10年間固定など)で固定期間終了後の適用金利が上昇した人もいますし、フラットで借入して当初5年間、10年間の金利優遇期間が過ぎて、金利が上昇している方などもいるでしょう。

こういった、収入や支出、金利変動に対する見通しの甘さが複数重なると住宅ローンの返済は厳しくなります。

 

病気やけが、事故等で収入が減った

病気やけが、事故となると当然予測することは難しいです。

ただ、住宅ローンの返済は長期間に渡るものです。返済期間中ずーと健康であるという保証はありあません。

住宅ローンの団体信用生命保険の特約でも、病気やけがに対する保険商品としていろいろとあります。それとも別に保険商品で備えるのか、など、1人1人の状況の違いますので、病気やけがで収入が減った場合のことを考えておくことも必要です。

 

住宅ローンの返済はできるが生活が厳しい

住宅ローンの返済はできているが、返済が苦しい、必要な貯蓄が全くできないという状況が考えられます。

こういった方はどれくらいの割合いらっしゃるんでしょうか?

全体の10%?20%?正確な数字は分かりませんが、一定数はいるはずです。

さらに

・趣味や付き合いなど好きなことを我慢している
・家族旅行をやめた、減らした
・本当にやりたいことを我慢している

という状況の人も含めるとその割合はもっと増えるでしょう。

確かに念願のマイホームは購入した。しかし、その返済によって我慢や無理を強いられ、日々の生活が楽しいとはいえない、となるとなんのためのマイホーム購入だったかということになります。

 

住宅ローンも無理なく返済できる

 

マイホームの購入は、それ自体が目的というより、より良い住環境を通じて充実した人生を過ごすための手段です。ですので、住宅ローンの返済で必要なこと、やりたいことができなくなるのは本末転倒です。

大切なことは「住宅購入にどれくらいの費用をかけるか?」という視点を持つことです。

つまり、マイホームにかける費用よりも優先したいこと、しなければならないことをしっかりと把握した上で購入予算を決めるということです。

マイホーム購入に対する理想や条件は人それぞれです。また、購入後のライフスタイルや支出状況もご家族によって違います。

趣味や生きがい、家族旅行など、こういったことまでしっかりと購入時に検討するのは簡単なことではありませんが、ライフプランを作成するなどして、購入後も必要な支出をしっかりと確保した上で予算を決めるということも1つの方法です。

 

まとめ

住宅ローンの返済ができない、苦しいとなる理由や状況は様々です。

病気やけが、事故、離婚、会社の業績不振など、自分自身でコントロールすることが難しいこともあります。

ただ、それ以外で自分でコントロールできることはしっかりとコントロールしなければなりません。

  • 借入金額が大きすぎた
  • 収入や支出の見通しが甘かった
  • 住宅ローン返済計画自体が悪かった

などこういったことは事前にしっかりと準備することで避けられることです。

来年10月、消費税UP(8%から10%)も予定されています。住宅ローン返済で苦労しないようしっかりと準備してください。

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