マイホーム購入のすすめ方
今は、不動産ポータルサイトをはじめ、ネットで手軽に物件情報を見る事できることから、まず物件探しや住宅会社探しを優先される方もいらっしゃると思います。
ただ、マイホーム購入のすすめ方として、基本的には住宅ローン借入含めた資金計画をしっかり検討した上で、物件探しをしたり、家づくりをスタートさせるという流れが理想的です。
資金計画
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物件探し・住宅会社探し
マイホーム購入時の資金計画とは?
資金計画とは、
必要資金に対して、どのように資金を準備するかを検討することです。
例えば、4,000万円のマンションの購入を考えている場合、
・物件価格:4,000万円
・諸費用:300万円
4,300万円の必要資金に対して、
・自己資金:500万円
・住宅ローン借入:3,800万円
といった資金計画の見通しをもつということです。
もちろん、正確な必要資金(諸費用)は、最初の段階で分かるわけではありません。
中古物件でリフォームやハウスクリーニングにかかる費用も物件次第です。
ただ、
- 新築を購入するか、中古を購入するか?
- 分譲物件を購入するか、注文住宅で家を建てるか
によっても変わる資金計画について、概算でも目途を立てておくことが大切です。
その理由、メリットとして、以下4つ挙げさせて頂きました。
住宅ローン借入含めた資金計画を準備する4つのメリット
- 予算や資金計画で失敗する可能性が低くなる
- 価格交渉、値引き交渉の材料となる
- 決断すべき時に決断できる
- 住宅ローン選びにも余裕がもてる
予算や資金計画で失敗する可能性が低くなる
資金計画が明確にならない状態で、物件探しをすすめても、いざ前向きに検討したいと思える物件が出た場合、そこから本格的に資金計画を考えることになります。
今、およそ8割の方が住宅ローンを利用して家を買う時代です。
ですので、
- 頭金もしくは自己資金はいくらにするか?
- 毎月の支払い、住居費の負担は問題ないか?
- 住宅ローンはどの金融機関でどういった商品を利用するか?
- 住宅ローン減税を有効活用できるか?
など検討すべきことはいくつかあります。
こういったことを気に入った物件が見つかってから購入の申込あるいは売買契約までの短い時間に検討することは無理が生じることがあります。
そもそも、気に入った物件を前に、借入さえできれば購入できると判断して予算や資金計画をたててしまうと、のちのち後悔してしまう可能性があります。
やはり住宅ローン返済や維持費の負担は、のちのちまで続くものです。
収入や求める生活に対して、適正な負担かをしっかり検討しなければ、そもそもマイホーム購入自体に無理があったともなりかねません。
また、購入する物件や収入によって、実際の住宅ローン減税額は変わります。
自己資金がある方は、住宅ローン減税を有効活用できる資金計画になっているかも考えたほうが良いでしょう。
価格交渉、値引きの材料になる

資金計画をしっかり立てることは、資金的に住宅を購入できる目途をつけるということです。
そして、それは売主に対する価格交渉や値引き交渉にもプラスに働きます。
購入したい家が見つかって最初にすることは、不動産購入申込を書面で行います。
不動産購入申込は、
価格含めた買主側の希望条件のもと、売主の方へ正式な購入の意思表示になります。
価格交渉は、不動産購入申込時に行うものです。
当然ですが、売主の方からしても、住宅ローンの借入含め、資金計画の目途が立っている人、つまり、契約から引渡しまで問題なくすすみそうな購入希望者に家を売りたいと考えます。
ですので、購入時の買主側の条件の1つとして、資金計画の目途をたてることで、価格交渉も行いやすくなります。
もちろん、価格交渉が常にできるわけではありませんが、特に、中古物件や完成済みの新築物件などでは、状況に応じて価格交渉、条件交渉をする価値はあります。
【関連記事】
▶不動産の価格交渉ってどうするの?値引き交渉しやすくするコツやタイミングは?
決断すべきときに決断できる
家を買うとき、どこかで「この家に決める決断」をするわけですが、その決断をするための時間があまりないという状況も少なくありません。
特に、競合しやすいエリアや物件の場合、早く決断しなければ他の人に先越されることは珍しくありません。
その点、資金計画がしっかりしていると、お金の面での心配は少なくなり、物件の良し悪しに集中しやすく、決断もしやすくなります。
他の買主の方も欲しいと思う競合する物件でも、しっかりと決断する意味でも、資金計画の目途をつけることは大切です。
【関連記事】
▶家を買うときにまずやること~何千万円のマイホームを衝動買い!?にならないために~
住宅ローン選びにも余裕がもてる
購入したい家が見つかり、売主と条件面で合意すると、契約手続きにすすんでいきます。
基本的には、不動産購入申込から1週間~10日以内に契約日を設定することが多いです。
そして売買契約の際に、通常、住宅ローン特約を入れます。
住宅ローン特約は、簡単に言うと、
住宅ローンの承認がおりなかった場合に、売買契約自体を白紙に戻すことができる契約上の取り決めになります。
つまり、住宅ローン借入ができない場合、買主の方は、売買代金の支払いという契約上の義務をはたせず、債務不履行責任(損害賠償責任)を負うことになります。
住宅ローン特約は、住宅ローン承認に向けて動いたにも関わらず、住宅ローンの借入ができなかった場合に、債務不履行責任から買主の方を保護するための制度です。
この住宅ローン特約を入れる際に、どの金融機関の住宅ローンを利用するか、借入金額はいくらかを売買契約書に明記します。
ただ、住宅ローンで検討すべきことは少なくありません。
住宅ローンの検討含め、資金計画を事前にしっかりと立てることで、余裕を持って契約にも対応することができます。
のちのち
- 違う住宅ローンにしておけば良かった
- 返済プランをこうすれば良かった
などの後悔をする可能性が低くなります。
【関連記事】
▶住宅購入者の味方!不動産売買契約の住宅ローン特約ってなに?
▶住宅ローンの選び方の手順と要点を分かりやすく解説

まとめ
家を買うときの、資金計画をしっかり立てるべき理由、メリットを4つ挙げさせて頂きました。
- 予算や資金計画で失敗する可能性が低くなる
- 価格交渉、値引き交渉の材料となる
- 決断すべき時に決断できる
- 住宅ローン選びにも余裕がもてる
のちのち後悔しないためにも、そして住宅コスト面でもよりお得に購入するためにも住宅ローンの借入含めた資金計画を立てることには意味があります。
是非参考にしてみてください。

