中古マンション探しの築年数

中古マンションを探す際の1つの条件が「築年数」です。

・築何年までで探すか?
・他の条件と比べてどこまでこだわるべきか?優先すべきか?

など、なかなか分からない点も多いのではないでしょうか。

この記事では、購入対象とする中古マンションの築年数を判断する5つの基準についてまとめてみました。

価格

まず1つ目の基準は価格です。

下図は、近畿圏で2020年度に取引された中古マンションの価格(㎡単価)と築年数の関係を表したグラフです。

中古マンションの築年数と価格(/㎡)
築年数価格(万円/㎡)
~築5年65.4万円
~築10年55.4万円
~築15年48.5万円
~築20年42.1万円
~築25年32.8万円
~築30年22.9万円
~築35年24.9万円
築36年以降22.0万円

これを見ると、新築からの経過年数に伴い、価格(単価/㎡))は下がりますが、築30年~35年で下げ止まり、築35年以降は逆に上昇もしくは横這いとなっています。

この傾向は、近畿地域だけでなく、他の地域でもみられるものです。

この要因としては、築35年を超えてくると、取引される物件と価格を下げても取引の対象とならない物件の差がよりはっきりとしてくるからではないかと考えています。

このデータから考えると、中古マンションの価格面だけで考えた場合、築30年前後のマンションが価格が下げ止まり、お買い得ということになります。

近畿不動産流通機構 市況レポート
(近畿レインズ)

住宅ローン減税・審査

住宅ローン減税の適用条件として、建物が新耐震基準であることが必要となります。

以前は、中古マンションにおいては、原則築25年以内の物件が対象でしたが、令和4年度税制改正で大きく緩和され、1982年1月1日以後に建築されたものとなりました。

この記事を書いている2022年9月時点でいうと、築40年以前の物件が対象となります。

ただ、住宅ローン減税の適用条件で考えるとこうなりますが、一方で住宅ローン審査にも築年数は影響します。

住宅ローン担保評価

住宅ローンを借りる際、一般的に購入する物件に抵当権を設定し、購入不動産が住宅ローン借入の担保となります。

金融機関としては、万一住宅ローン支払いができなくなった場合のリスクに備えるため、物件の担保価値を評価し、融資する金額を決めます。

この際、築年数が経過するほど、当然ですが担保評価は低くなります。

もちろん、築年数だけで不動産の評価が決まるわけではありませんが、築年が経過した建物だと、売却のしやすさ含め、担保評価が低くなる方向です。

場合によっては、借入希望額から減額されて承認されたり、別に保証人を求められるといった可能性もあります。

特に、物件価格以上の借入(諸費用含めての借入)をする場合は、注意が必要です。

法整備、住宅性能に関する制度

建物の耐震性についての大きな建築基準法の改正は、1981年6月の旧耐震から新耐震基準への変更があります。

加えてここでは別に、建物の性能に関する制度を2つご紹介します。

住宅性能表示制度

住宅性能表示制度は、2000年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にもとづき、2000年10月に始まった制度です。

住宅性能表示制度は、

  1. 構造の安定(耐震等級など)
  2. 火災時の安全(警報装置や避難経路など)
  3. 劣化の軽減(スラブ厚や錆対策など)
  4. 維持管理・更新への配慮(配管の更新など)
  5. 温熱環境(省エネ対策等級など)
  6. 空気環境(換気対策など)
  7. 光・視環境(開口部の床面積に対する割合など)
  8. 音環境(床遮音性など)
  9. 高齢者等への配慮(移動の安全性など)
  10. 防犯(侵入防止対策など)

10分野に対する評価でできています。

そして、この制度以降の建物は、設計段階と建設段階で建物性能を評価する「住宅性能評価書」が付与されている可能性があります。

長期優良住宅制度

2008年に施行された長期優良住宅の普及の促進に関する法律にもどづく制度で、長期優良認定住宅の場合、住宅ローン減税の最大控除額、固定資産税などの税制面でも優遇があります。

新築については、2009年6月より認定が始まっています。

住宅性能評価制度や長期優良住宅認定制度について詳しくは、こちらをご参照下さい

もちろん、このような認定制度があったとしても、すべての建物が認定を受けているわけではありません。

ただ、2000年や2009年以降に建てられた物件は、日本の住宅性能を評価しやすくしたり、向上させることで、不動産取引の促進やより長期間の使用に耐えうる住宅をつくろうという機運がある中で建てられた物件であるといえます

実際に、前述の2000年の法律改正もあり、二重床や二重天井が一般的に普及し始めたり、コンクリートスラブ厚が180㎜が普及していったりといったこともあります。

マンションの管理状況

「マンションは管理を買え」などと言われますが、管理状況はマンションを選ぶ上で重要な指標です。

ただ、管理状況を知るといっても簡単ではありません。

特に、築年数が浅いマンションだと、大規模修繕工事(新築後13~17年程度)をまだ迎えていなかったり、どれくらいの費用がかかるか分かりにくいといったこともあります。

逆に、築15年前後経過し、大規模修繕工事を実施しているマンションであれば、管理費や修繕積立金の徴収、積立状況やマンション内の問題に対して対策がされているか(工事履歴)などを確認しやすくはなります。

【関連記事】
中古マンション購入で後悔しない~管理状況を知る重要事項調査報告書とは?~

住み替え等のライフプラン(資産性)

・将来の住み替えをどこまで想定するか
・何年くらい先の住み替えや売却を想定するか

などによっても、築年数への考え方が変わってくるかもしれません。

これは、購入するエリアの流動性(不動産取引の活発性)や市場(マンション市場か戸建て市場かなど)の違いによっても変わりますので、一概には言えません。

ただ、将来のどこかの時点で売却や住み替えをする前提であれば、

資産価値が落ちにくい築年数
・その時点で売却できる、しやすい築年数

といったことを考える必要があるかもしれません。

まとめ

築年数を判断する基準として、

  • 価格
  • 住宅ローン減税、審査
  • 法整備や住宅性能に関する制度
  • マンションの管理状況
  • 住み替え等のライフプラン

5つ挙げさせて頂きました。

築年数は、マンションの価値や価格を左右する1つの要素に過ぎません。

ただ、マイホーム購入の予算や購入後のライフプランは1人1人異なり、築年数という要素がより重要という方もおられます。
参考にしていただければ幸いです。

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