後悔するor決断できない理由

マイホーム購入で後悔したり、あるいは、なかなか決断できなかったりする理由は、お金のこと、家のこと、購入後の生活のことさまざまあります。

人生の住宅資金が決まる

人生における必要3大資金として、

  1. 住宅資金
  2. 教育資金
  3. 老後資金

と言われます。
多くの場合、この順番で決まっていくと思います。
そして、一番最初に決める住宅資金が、のちのち必要となる教育・老後資金に与える影響は少なくないです。

やり直しができない

似合わない服を買っても着ずに売ることもできますし、買い直しができます。
一方、家は基本的にはやり直しはできないです。

比較が難しく相談できない

家を買うときに、

  • どこに
  • どんな家を
  • いくらで
  • どういった方法で(住宅ローン)

で買うかを決めますね。
1人1人家族構成も家計の状況も違いますので、何かの事例や誰かと比較したり、相談したりすることは極めて難しいです。

ではどうすればよいの?

1つの方法としてライフプランがあります

ライフプランとは?

「ライフプラン」は、その言葉通り「人生設計」です。
長い人生… 様々なイベントがあります。

  • 就職
  • 結婚
  • 出産
  • 住宅購入
  • 子供の進学・独立
  • 定年退職
  • 老後の生活

など…。

ライフプランは、一言でいうと

  • 収入・支出の推移
  • 毎年の(必要)貯蓄額
  • 資産・貯蓄の推移
  • 住宅ローン残高の推移
  • リタイア時の貯蓄残高

などをライフイベントともに客観的な数字で把握することができます。

例えば、こんな感じです。

ライフプランキャッシュフロー
ライフプラン・キャッシュフロー表(例)

人は長期の視点で何かを考えることは苦手です。
ライフプランは、長期の視点で家計の状況を客観的に知るためのツールと言えます。

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ライフプランを作成する目的

ライフプラン作成の目的は、大きく2つあると思っています。

必要な資金が確保できるか確認

1つは人生のライフイベントを問題なく迎えることができるかの確認です。
もっと分かりやすく言うと、

・子どもの教育資金
・必要な老後資金
・生きがいや趣味、旅行


など必要な資金が確保できるかということです。

目標設定と達成のためのツール

そして、2つ目は、人生における目標設定をし、その目標を達成するためのツールとして使えるということです。

  • 自分が今現在望む生活
  • 自分が将来望む生活

そのための必要な貯蓄目標や収入支出といった家計を知り、実行するためのツールです。

ライフプランが住宅購入で必要な理由

住宅購入 決断できない

住宅購入のタイミングでのライフプラン作成は、家の購入計画にも、将来的にも役立ちます。

住宅購入後の貯蓄目標が分かる

家を購入すると、

  • 住宅ローン返済
  • 固定資産税や火災保険
  • 将来のリフォーム・メンテナンス費
  • マンションの場合、管理費や修繕積立金など

住宅を維持するための支出が必要となり、家計の状況が大きく変わります。

また、住宅ローン返済は長期に渡ります。
長期の視点で考えると、必要な生活費や教育費も変わります。

ライフプランを作成することで、
将来の教育・老後資金のための貯蓄目標が分かります。

マイホーム予算の根拠となる

購入後、住宅ローン返済が厳しくなる方もいます。
また、購入の決断ができない理由の1つとしても、住宅ローン返済への不安が挙げられます。

こういった後悔や不安は、住宅予算を間違う、分からないということから来ています。

その点、ライフプランを作成すると、
購入後の貯蓄推移が分かります

将来、必要な資金が確保できないマイホーム計画であれば、見直すことができます。
つまり、長期の視点、購入後の生活を踏まえた予算を知ることができます。

【関連記事】
【事例】住宅購入する年齢・家族構成・購入物件でマイホーム予算はどう変わる?


予算オーバーにならないために、マンションと一戸建てでマイホーム予算を変える理由

住宅ローン選びに役立つ

ライフプランを作成すると、

  • 購入後の貯蓄の推移
  • 住宅ローン残高の推移

を確認することができます。
ですので、変動金利であれば金利が上昇した場合の影響も判断できますし、繰上げ返済含めた返済期間や返済計画を決める資料となります。

貯蓄と住宅ローン残高を知ることで、より有利な住宅ローン商品、返済計画を選ぶことができ、選択肢が広がります。

物件選びにも役立つ

  • 4,000万円のマンション
  • 4,000万円の一戸建て

同じ購入価格ですが、購入後の維持管理費用はマンションと一戸建てでは異なります。

築年数や物件によって、メンテナンス費用は異なるでしょう。

つまり、どういった物件を買うかで住宅コストも変わり、結果的に予算も変わるということです。

ですので、ライフプランを作成することで物件選びが変わることがあります。

住宅購入という維持管理する資産を手にする、大きな支出を決めるタイミングでライフプランを作成する意味は大きいです

ライフプラン作成の注意点

ライフプランは、ネット上にライフプラン作成のためのシートなど無料でダウンロードできるものもありますし、エクセルなどでも作成することもできます。

また、誰かに依頼することもできます。
いずれの場合でも、ライフプランを作成する上での注意点があります。

目的が重要(何のために誰が作るか)

よく生命保険を検討する際、ライフプランを提案されます。
これは、
どういった保険がどれくらいの保障額で必要か?
を知るために作成するものです。

家を買うときのライフプランの主な目的は次の3つです。

  1. 無理のない予算を知る
  2. 購入後の貯蓄目標を知る
  3. 住宅ローンや物件選びの資料とする

目的が違いますので、保険診断やその他で作成したライフプランは使えません。

また、住宅展示場にいるファイナンシャルプランナーに作成してもらったという方もいらっしゃるのですが注意が必要です。

住宅会社は家を買ってもらうことが目的です。
その住宅会社と提携、雇用されているファイナンシャルプランナーのライフプランがどこまで信頼性があるかはしっかりと考える必要があります。

ライフプランの精度が重要

ライフプランを第3者のファイナンシャルプランナーに作ってもらいましたという方がいらっしゃいます。
ただ、ケチをつけるわけではないのですが、
住宅購入としては使えないものもあります。

なぜなら精度が悪いからです。

  • 変動の低金利状態が30年続く
  • 収入の見通しが楽観的過ぎる
  • 維持管理費の上昇が見込まれていない
  • 最低限の生活費しか見込まれていない

など…。
あまり住宅に詳しくないファイナンシャルプランナーの方は、維持費の見通しが楽観的だったりします。

見通しがつきにくい場合は、より現実的、厳しめに考えるほうが良いです。

定期的に・ライフイベントで見直す

なかには、
今後変わりうる長い時間を計画することに意味があるの?
と思われる方もいるかもしれません。

確かに、時間の経過とともに当初想定した状況が変わることは当然あります。

ですので、ライフプランも定期的、節目節目で見直すほうが良いです。

住宅資金にいくらかけるか?

日本人の平均寿命は、これからもさらに長くなることが予測されています。
人生が長くなれば必要資金も増えます。
再雇用含め65歳まで働いても、90歳近い年齢まで25年…、第2、第3の人生を考える時代です。

ですので、家を買うにしても長い人生の中で、住宅にどれくらいの資金をかけるかという視点が必要です。

「これだけ住宅ローンを借りられる」ではなく
仮に、住宅ローンの借入が可能でも
「家にかける資金はこれだけ」という視点です。

働いて得た収入の使い道は住宅だけではありません。

ですので、自分がこうありたいという目標や計画に、どれくらいの費用が必要かを知る上でもライフプランは有効です。

まとめ

住宅購入で後悔する・決断できない理由

  • 教育・老後資金に影響する住宅資金である
  • やり直しが難しい
  • 比較が難しく、相談できない

ライフプランの目的

  • ライフイベント、必要資金が確保できるか確認
  • 将来の目標設定とそのための行動を知るツール

住宅購入で必要な理由

  • 購入後の貯蓄目標が分かる
  • 購入予算が分かる
  • 住宅ローン選び・返済計画に役立つ
  • 物件選びに役立つ

ライフプラン作成の注意点

  • そのライフプランの目的と信頼性が重要
  • ライフプランの精度が必要
  • 定期的に見直す

家を買いたいが、
・決断できない、
・踏み出せない、
・のちのち後悔したくない

という方は、ライフプランを作成することで今まで見えなかったものが見えてきます。
是非参考にしてみてください

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