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家を購入派と賃貸派
やっぱりマイホーム欲しいよね~
いや~、マイホーム買うっていっても何千万円も住宅ローン払うんでしょ?
賃貸でよくない?
だけど今住宅ローンの金利も低いし、住宅ローン控除など税金も優遇されてるみたいだよ。
毎月の家賃払い続けるよりよくない!?
だけど、固定資産税やのちのちリフォーム費用とかも必要でしょ?
でもこれから人生長いしな~。
ずっと家賃払うのもな~。
家買ったとしても、そこにずーと住めるか分からないんじゃない!?
自分の家だったら、売ったり貸したりもできるんじゃない!?
でも空き家も増えてるみたいだし、ほんとに売れるの?
とマイホーム購入派と賃貸派のお話は尽きません…
これからの人生、
マイホームを持つべきか?持たざるべきか?
この記事では、
- お金(住宅コスト)
- 住環境
- ライフプランの自由度
という3つの視点で、
家を買うべきか、買わないべきか?
について考えてみました。
購入と賃貸・住宅コストの差
まず最初に、住宅コストの面で比較しました。
持ち家と賃貸の住宅コスト
住宅コストは、
「一戸建てかマンションか」
「新築か中古か」
でも違ってきます。
一戸建ての住宅コスト
- 購入時の諸費用
- 住宅ローン返済
- 固定資産税
- 火災保険料
- メンテナンス・リフォーム費用
- ▲住宅ローン減税
マンションと異なり、管理費や修繕積立金は不要ですが、屋根、外壁、給排水管などのメンテナンス費用は計画的に必要となります。
マンションの住宅コスト
- 購入時の諸費用
- 住宅ローン返済
- 管理費・修繕積立金
- 固定資産税
- 火災保険料
- リフォーム費用(室内)
- ▲住宅ローン減税
戸建てと異なり、管理費や修繕積立金が必要です。
車を保有する場合は、駐車場代が必要です。
賃貸の住宅コスト
- 家賃・管理費
- 更新料
- 引っ越し費用
事例で比較してみた
あくまで一例ではありますが、
35歳~85歳まで50年間の住宅コストを
下記事例で比較してみました。
【年齢】35歳(4人家族)
【年収】650万円
【家賃】10万円/月(35~70歳)
6万円/月(71歳~85歳)
※引越し1回想定
同じ家賃程度の支払いで購入する場合で比較。
【物件価格】3,500万円
【住宅ローン】3,200万円(頭金300万円)
※返済期間:35年
(65歳で繰上げ完済想定)
※金利:1%(元利均等返済)
購入から85歳までの住宅コスト
戸建て購入とマンション購入、賃貸の場合それぞれの住宅コストは次の通りです。
中古戸建て購入の場合
- 頭金:300万円
- 購入時諸費用:200万円
- 住宅ローン総返済額:3780万円(概算)
- 住宅ローン控除:▲200万円(概算)
- 固定資産税:500万円(10万円/年×50年)
- 火災保険:125万円
- メンテナンス・リフォーム:780万円
50年間の住宅コスト(35~85歳) |
---|
5,485万円 |
※固定資産税は50年間平均10万円/年で試算
※火災保険料は25万円/10年平均で試算
【関連記事】戸建て住宅の維持費っていくらかかる?~家を買ってから後悔しないために~
中古マンション購入の場合
- 頭金:300万円
- 購入時諸費用:200万円
- 住宅ローン総返済額:3780万円(概算)
- 住宅ローン控除:▲200万円(概算)
- 管理費:616万円
- 修繕積立金:909万円
- 固定資産税:500万円(10万円/年×50年)
- 火災保険:75万円
- メンテナンス・リフォーム:300万円
50年間の住宅コスト(35~85歳) |
---|
6,480万円 |
※管理費:専有面積75㎡×137円/㎡
※修繕積立金:専有面積75㎡×202円/㎡
※火災保険料は15万円/10年で試算
【関連記事】
中古マンション購入前に確認~管理費と修繕積立金は適正?相場は?
賃貸の住宅コスト
- 家賃①(35~70歳):4,200万円
- 家賃②(71~85歳):1,080万円
- 更新料:0円
- 引越しにかかる費用:100万円
※更新料はなしとしました
※賃貸の火災保険料は考慮しませんでした
50年間の住宅コスト(35~85歳) |
---|
5,380万円 |
購入・賃貸 | 住宅コスト |
---|---|
購入(一戸建て) | 5,485万円 |
購入(マンション) | 6,480万円 |
賃貸 | 5,380万円 |
この例の場合、
一戸建てを購入した場合と賃貸住まいの場合の住宅コストは、ほぼ同じになりました。
マンション購入の場合、他の2つと比べると1,000万円程住宅コストは高くなりました。
住宅コストの一部である住宅ローン返済には、団体信用生命保険料が含まれています。
これは、万一の場合、住宅ローンを完済するための保険ですが、賃貸にはない大きな保険効果が含まれています。
購入と賃貸もう1つのコストの違い
持ち家と賃貸の違いは、
「資産」か「資産」でないかです。
その方のライフプランにもよりますが、
マイホーム購入が入口とすると出口があります。
その出口はさまざまです。
・売却
・相続
・リースバック・リバースモーゲージ
・賃貸
出口が購入から何年後に訪れるかは、
1人人のライフプランにもよります。
ただ、先程の例で、もし購入から30年後、家を売却するとなった場合、
売却価格は住宅コストに大きく影響します。
仮に、3,500万円で購入した家が、30年後1,000万円で売れた場合、賃貸との住宅コストの差はそれだけ少なくなります。
例えると、賃貸が掛け捨ての保険、持ち家は貯蓄型の保険といった感じでしょうか。
【関連記事】
「資産と負債」、家計のバランスシートからみた住宅購入
購入と賃貸・住環境の差
住環境という意味では、
・広さや住みやすさ
・設備や性能、仕様
・プライバシー・セキュリティー
・自由にペットが飼える
など一般的には賃貸より購入の方が上です。
また、住まいを変更する自由度という点でも、
持ち家の場合、リフォームやリノベーション、戸建てであれば増改築や建て替え含め自由度があります。
同じ持ち家でも、戸建てとマンションでは住環境に対する自由度の違いが大きいです。マンションの場合は管理組合の規約や使用細則に従った変更に限られます。
購入と賃貸・ライフプランの自由度
ライフプランの自由度という点では、購入より賃貸の方が有利です。
住宅ローン返済中の制約
特に住宅ローンを利用してマイホームを購入すると、住宅ローンを完済するまではいろいろな制約があります。
・売却したい
・家を貸したい
・担保にしたい
といった場合でも、返済中の住宅ローンの問題が関係してきます。
住み替えのしやすさ
賃貸であれば、場所や間取り、広さなど、住む環境を変えたい、変えなければならないといった場合でも、住み替えは容易です。
一方、持ち家の場合は住み替えは、
・売却できるか
・売却価格はいくらか
・住宅ローンは完済できるか
など解決すべき問題は増えます。
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▶家を買うリスクを知りたい
~ライフプランは家を買うときのセカンド・オピニオン~
住まいに求める価値
ここまで、購入か賃貸かを比較しましたが、
1人1人家族や経済状況が違いますので、
どちらが正解ということは言えません。
これからも人生は長くなるはずです。
購入であれ賃貸であれ、その間の住環境に、
何を求めるかが大切なように思います。
その結果、
賃貸のままより、家を買いたい
というこであれば、
理想的で無理のない予算や住環境を検討すればよい
と思います。ここで大切なのが、
マイホームにいくらかけるかという考え方です
購入後のお子様の成長やライフプランを考えながら、予算や借入金額を判断する必要があります。
そして、もし、
理想の家を手に入れるのは予算的に難しい
ということであれば、
マイホーム購入をやめる判断も必要です。