マンション管理費・修繕積立金

マンションを購入した場合、
「管理費」と「修繕積立金」が必要となります。

住宅ローンや固定資産税と同様、毎月の維持費用である管理費と修繕積立金は、購入後の生活にも影響します。

国土交通省の「マンション総合調査(平成25年度)」によると

  • 管理費および修繕積立金の額を考慮した割合 →41.2%
  • 長期修繕計画が作成されていることを考慮した割合 →23.1%

この記事で、管理費や修繕積立金の目安や影響するものを知って頂くことで、マンション選びにも役立て頂けると思います。

マンションの管理費

マンションにおける管理費とは、マンション共用部の維持管理のための費用です。

マンション管理にかかる費用

  • 管理人さんの人件費
  • 共用部分の光熱費
  • 共用部の火災保険(地震保険)料
  • エレベーターの設備点検費用
  • セキュリティシステムの維持費
  • 清掃業務や植栽の維持管理

など維持管理するうえで必要なコストですが、
大半のマンションは管理会社に管理費を払い委託しています。

つまり、管理費の7割くらいは管理会社への委託業務費となります。

マンション管理費はどう決まる?

では、管理費はどうやって決まるのでしょう?

新築マンションの分譲時、販売したデベロッパーで管理費は決められます。

管理会社はデベロッパーの系列会社や子会社がなることが多いです

この管理費が適正であればいいんですが、そうではない場合もあります。
また、管理費は修繕積立金のようなガイドライン(マンション修繕積立金に関するガイドライン)などは示されていません。

ですので、管理費が高いというマンションも存在します。

ちなみに、
管理費の負担額の決め方は、

専有面積の割合で決める:88.7%、
・各戸均一の管理組合:7.3%

となっています。(同調査)

中古マンションの管理費の相場は?

下表は、全国のマンション全体の戸数別に

1ヶ月当りの

①1戸当りの管理費
②専有面積1㎡当りの管理費

収入をまとめました。

戸数一戸当たり
管理費
1㎡当たり
管理費
20戸以下13,260円177円
21~30戸12,106円171円
31~50戸9,847円143円
51~75戸10,386円137円
76~100戸11,490円140円
101~150戸9,451円130円
151~200戸10,989円155円
201~300戸11,662円149円
301~500戸14,022円142円
501戸~10,767円157円
全体平均10,862円147円
駐車場・専用使用料からの収入は除く

例えば、専有面積が70㎡であれば、
管理費は、70㎡×147円=10,290円/月
となります。

全体的な傾向としては、

マンション全体の戸数が多くなるほど、管理費も低くなる傾向です。

ただ、逆に戸数が150戸を超えると管理費が高くなる傾向が読み取れます。

管理費について一定のスケールメリットはありそうです。

平成30年度マンション総合調査(国土交通省)

マンション管理費が高くなる理由

マンションの管理費が高くなりやすい要因について、個別事情で一概には判断できない場合もありますが、以下のようなことが考えられます。

  • 共用施設・設備が広い・充実している
  • 噴水や池など水を多く使っている
  • 専有面積の狭いワンルームなどと混在
  • 管理会社に丸投げ
  • 新築分譲時の価格設定が高い
  • 空き駐車場が多い
  • 機械式駐車場(の割合が多い)
  • 価格(㎡単価)が高い
  • タワーマンション(20階以上)

設備が充実していることで管理費がかかる場合はまだしも、
明確な理由が見当たらないのに管理費が高い
ということであれば管理費が適正でないマンションかもしれません。

管理費の見直し

もし、管理費や修繕積立金の見直す場合、
一般的には管理組合の総会における普通決議事項となっています。

この場合、区分所有者の頭数及び議決権の各過半数の賛成があれば変更可能です。

但し、管理規約自体に管理費の額が明記されている場合、管理費の変更は管理規約の変更に該当します。

この場合、区分所有者の頭数及び議決権の各4分の3以上の賛成によって決議しなければなりません。

管理費を下げるにしても管理会社との契約があります。

また、それによって管理自体がしっかりと行われなくなると本末転倒です。

マンション修繕積立金とは

管理費・修繕積立金

長期修繕計画とは、

分譲マンションの性能を維持し、老朽化を防止するために、管理組合が作成する長期の修繕計画

つまり修繕積立金は、マンション共用部分や外壁などの定期的なメンテナンスや将来の修繕のために積立てる費用です。

ですので、安ければ良いというわけではなく、マンションを維持・修繕するための額でなければなりません。

修繕積立金については、国交省が
マンション修繕積立金に関するガイドライン
示しています。

修繕積立金の目安

このガイドラインが示す、修繕積立金の目安は以下のとおりです。

専有面積(1㎡)当りの修繕積立金

修繕積立金ガイドライン

延べ床面積が小さいマンションの方が、
修繕積立金の額は高い傾向になっています。

また、20階以上のいわゆるタワーマンションは、修繕積立金も高い傾向です。

さらに、ガイドラインでは、
機械式駐車場を設置している場合、修繕積立金額の加算が必要としています。

機械式駐車場がある場合の加算額

修繕積立金 機械式駐車場

機械式駐車場のマンションについては、
上記の1台当たりの修繕積立金に保有台数をかけた金額を、専有面積の割合に応じて加算することが望ましいとしています。

実際の修繕積立金の相場

では、このガイドラインに対し、
実際に修繕積立金として徴収している額どうなっているのでしょう?


以下、築年別総戸数別の1戸当たりの修繕積立金を表にしたものです。
(1か月・専有面積1㎡当り)

築年数別の修繕積立金

完成年次1㎡当たり修繕積立金額/月
昭和55~59年154円
~平成元年171円
~平成6年245円
~平成11年172円
~平成16年143円
~平成21年136円
~平成26年116円
~平成27年90円
駐車場・専用使用料からの収入は除く

築年を経るにしたがって、修繕積立金額も上がっていく傾向です。

総戸数別の修繕積立金

戸数1㎡当たり修繕積立金/月
20戸以下205円
21~30戸158円
31~50戸166円
51~75戸134円
76~100戸147円
101~150戸130円
151~200戸135円
201~300戸154円
301~500戸461円
501戸~167円
全体平均164円
駐車場・専用使用料からの収入は除く

総戸数別に見た場合、50戸以下もしくは300戸以上のマンションが、修繕積立金が高い傾向です。

築年数別、総戸数別いずれにしても、
ガイドラインに示されている金額と比べると、実際の修繕積立金の額は低くなっています

均等積立方式と段階増額積立方式

修繕積立金の徴収方法として、
次の2つの方法があります。

・毎年均等に積み立てる「均等積立方式」
・段階的に修繕積立金が増える
       「段階増額積み立て方式」

どちらを採用している管理組合が多いか、
以下の表は、分譲当初の積立方式についてまとめたものです。

完成年次均等積立
方式
段階増額積立
方式
昭和55~59年60.7%15.0%
~平成元年50.8%28.6%
~平成6年51.2%30.3%
~平成11年40.8%39.5%
~平成16年37.3%53.6%
~平成21年287%60.2%
~平成26年25.2%68.3%
~平成27年19.7%68.4%
平成30年度マンション総合調査(国土交通省)

築年数の新しいマンションが、
段階増額積立方式を採用している傾向です。

新築の分譲時、デベロッパーは販売しやすくするために低い金額設定になっていることも多いです。

まとめ

中古マンションを購入する場合、

・管理費が必要以上に高く
・修繕積立金が不足している

というマンションが一番良くありません。

そのようなマンションは、管理組合がしっかりと機能していないこともあります。

実際に長期修繕計画表を見ると、
1回目の大規模修繕費用はまかなえるが、2回目の大規模修繕は現在の積立状況では不足するマンションはあります。

修繕積立金が足りないとなると、
どこかのタイミングで

修繕積立金額を上げるか
・一時金を徴収する

といった必要が出てきます。

ですので、

  • 管理費は適正な金額?
  • 修繕積立金はしっかりと確保されているか?
  • 購入後の修繕積立金額は?

なども意識してマンション購入を考えてみてください。

管理費、修繕積立金の変更が決まっている場合、重要事項調査報告書等で確認もできますし、不動産会社に確認してください。

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