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住宅ローンの相談相手
住宅ローンは選択肢が多く分かりにくいので、1人で決めるのはなかなかハードルが高いです。
この記事は、これからマイホーム購入をされる方、住宅ローン借入予定の方に、住宅ローンの相談相手によって注意すべき点をまとめました。
この記事を読むことで、分かりにくい不動産取引の中で、住宅ローンを決め方の参考にして頂けるはずです。
住宅ローンの相談相手の候補は3つです。
・不動産・住宅会社営業マン
・銀行・金融機関
・ファイナンシャルプランナー
順番におすすめできる点と注意点をまとめてみました。
不動産・住宅会社の営業マン
不動産・住宅会社の営業マンに住宅ローン相談するメリットや注意点は?
不動産・住宅会社営業マンのメリット
①買う家のことが分かっている
②住宅ローン実務を知っている
ことです。
①買う家のことが分かっている
購入する物件を決め、資金計画、住宅ローン選びとすすんでいく中で、購入する家のことを分かっている同じ担当者に一連の流れで相談できるのは手続き的にも楽です。
また、購入する家によって、
- 住宅ローン控除額
- 適用金利
が変わる場合があります。
ですので、資金計画(つまり住宅ローン借入金額)と併せて、住宅ローン商品の提案をできる点もメリットです。
②住宅ローン実務を知っている
住宅ローンを決めて融資実行に至るまで、不動産取引の中でさまざまな段取りや制限が必要な場合があります。
一般的に、住宅ローンは、
事前審査
↓
売買契約
↓
本審査
↓
住宅ローン契約
↓
融資実行(引渡し)
といった流れで進みます。
このとき、、
- 住宅ローン融資の承認期限
(いつまでに本審査を終える必要があるか) - 融資実行と引渡しの調整
- 物件によっては審査などで金融機関との調整
- 金融機関による審査基準の違い(知識)
が必要になる場合もあります。
そういった実務を知っている担当者であればメリットと言えます。
【関連記事】
▶住宅購入者の味方!不動産売買契約の住宅ローン特約ってなに?
不動産・住宅会社の営業マンの注意点
①提携ローンをすすめられる
②返済額が少なく見える商品をすすめられる
③住宅ローンに強くない担当者
①提携ローンをすすめられる
不動産会社で提携する金融機関があり、その商品を優先的に薦められます。
これはメリットでもデメリットでもあります。
その商品が他より条件が良く、買主のニーズを満たす場合は良いです。
ただ、そうでない場合、提携ローンで決めてしまうと後悔することがあります。
そもそも特定の商品が前提であれば、住宅ローン相談相手としてはどうなのということはあります。
住宅ローンは返済方法含め、選択肢は多いです。
②返済額が少なく見える商品を薦められる
住宅会社も不動産会社も家を買ってもらうことが仕事です。
そのためには
購入者にお金の負担は感じてもらいたくない、
と考えるのが普通です。
そこですすめられる住宅ローンや金利タイプは、変動金利や3年、5年の固定期間選択型といった金利が低い商品になります。
そうすることで、買主は毎月の返済額、負担が少なく見えます。
変動金利を否定する考えは全くありません。
ただ、6割強の方が変動金利を選ばれている要因の1つは、住宅会社や不動差会社のすすめ方もあります。
ただ、変動金利や期間選択型の商品は、金利上昇のリスクがあります。
完済までの20年、30年金利が上がらない保証はもちろんありません。
・とりあえず返済額が少ないから
・金利が上がりそうにないから
・薦められたから
決めると後悔するかもしれません。
変動金利や固定期間選択型を選ばれる際でも
・他の金利タイプを検討する
・金利上昇のリスクをしっかり理解する
といった方法で決められるのが良いと思います。
【関連記事】
▶住宅ローン変動金利の仕組み
~6割の人が選ぶその理由とリスク~
③住宅ローンに強くない担当者
住宅会社でも不動産会社でも担当者の個性はいろいろです。
そのなかで住宅ローンに強い人もいれば、そうでもない人がいます。
住宅ローンと一言で言っても、実が決めることは多いです。
- 借入金額(住宅ローン控除)
- 金利タイプ
- 返済方法
- 返済期間
- 団信特約
- 諸費用
などありますが、住宅ローンに強くない人だと、検討すべきことを検討せずに決まっていく可能性がありますので要注意です。
【関連記事】
▶【初心者もOK!】住宅ローンの選び方の手順と要点を分かりやすく解説
・購入後の家計や貯蓄目標
・購入後の維持費や物件選び
・住宅ローン返済の見通し
・教育・老後資金の準備
などしっかりと確認したい方は、
不動産購入専門のライフプラン
「マイホーム予算物件診断」
を是非ご検討ください。
銀行・金融機関に相談
金融機関に相談するメリットは、当然ですが、自社の商品については誰よりも詳しいということです。
ただ、これも当然ですが、自社商品を積極的にプッシュしますので、数ある住宅ローン商品を比較するという点では難しくなります。
ですので、住宅ローン商品を決める上での情報収集であったり、決まったあとの返済プランや返済方法などについて、積極的に活用するのはありです。
ファイナンシャルプランナー(FP)に相談
ファイナンシャルプランナーに相談するメリットは2つです。
- 特定の商品を薦められない
- ライフプランも同時に相談できる
ファイナンシャルプランナーの場合、提携住宅ローンや自社の商品だけでなく、すべての住宅ローン商品から相談できる点はメリットです。
また、ライフプランや保険などの相談も同時にできる点もメリットです。
住宅ローンでは団信に加入しますので、それまでと保険の見直しをした方が良いケースもあります。
ファイナンシャルプランナー相談の注意点
一方、ファイナンシャルプランナーに相談するときの注意点は以下3つです。
①住宅ローンに詳しいとは限らない
②不動産取引や実務、住宅のことが分からない
③保険契約メインの相談
①住宅ローンに詳しいとは限らない
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家と言われますが、その範囲は広いです。
- ライフプラン
- 保険
- 住宅
- 投資
などさまざまです。
ですので、ファイナンシャルプランナーが必ずしも住宅ローンに詳しいとは限りません。
その方の相談実績やどこまで相談できるのかという見極めが大切です。
不動産取引や住宅ローン実務ことに詳しくない
前述の通り、不動産取引と住宅ローン選びは無関係ではありません。
また、住宅ローン選びの中で審査の通りやすい金融機関やケースバイケースで選択しやすい金融機関があります。
こういった点は、普段実務をしていないと分からないことが多いです。
住宅ローン選びは大切ですが、審査から融資実行に至らなければ意味がありません。
特に、審査の難易度が高い物件や属性の方は、ファイナンシャルプランナーへの相談はおすすめできません。
【相談事例】
神戸市垂水区で新築一戸建てを購入!50代でマンションを売却しての住み替えで、検討事項が多い中、建築・住宅専門のFPに相談しました
保険メインの相談
多くのファイナンシャルプランナーは、生命保険や医療保険、運用商品などの代理店として活動しています。
保険相談も一緒にできることがメリットになる方もいらっしゃると思います。
ただ、住宅ローンでも団信(特約含め)という保険に入ります。
保険メインのFPだと住宅ローン相談の力の入れ方や進め方が変わるかもしれません。
【関連記事】
▶住宅会社?FP?住宅ローンを誰に相談する?
~表面上の金利だけで比較すると後悔するかもしれません~
まとめ
不動産・住宅会社営業マンに相談する場合
【メリット】
・ 買う家のことが分かっている
・ 住宅ローン実務を知っている
【注意点】
・提携ローンをすすめられる
・返済額が少なく見える商品をすすめられる
・住宅ローンに強くない担当者
銀行・金融機関に相談する場合
【メリット】
・ 自社商品に詳しい
【注意点】
・自社商品をすすめられる
・他の商品との比較は難しい
ファイナンシャルプランナーに相談する場合
【メリット】
・ 特定の商品を薦められない
・ライフプランも一緒に相談できる
【注意点】
・住宅ローンに詳しいとは限らない
・不動産取引や住宅ローン実務に詳しくない
・保険メインの相談
住宅ローン選びの前に資金計画も大切
住宅ローンを決める前に決めることがあります。
それは資金計画です。
準備できる自己資金や頭金は人によって違いますが、
資金計画を決めることは、住宅ローン借入金額を決める
ことです。
住宅ローンの借入金額によって住宅ローン選びが変わることがあります。
そして、資金計画は住宅ローン控除や金利にも影響する場合がありますので、そこからしっかり相談できる、相談にのってくれる相手がベストです。

※リモートによる面談も対応させて頂いております。