初めての住宅ローン選び

初めて家を買うという方が殆どですが、同時に住宅ローンも初めて選ぶことになります。この記事では、初心者の方でも住宅ローンの選び方が分かるように、流れとポイントをまとめました。

あなたに合う住宅ローンを決めるために知っておくべきことが分かり、初めての方でも住宅ローン選びで失敗することはなくなるはずです。

住宅ローンの種類

まず、住宅ローンの種類は、大きく「民間住宅ローン」と「公的住宅ローン」に分けられます。

民間住宅ローン

  • 都市銀行
  • 地方銀行
  • ネット銀行
  • フラット35
  • 信用金庫
  • JA(農業協同組合)

などが挙げられます。

それぞれ金融機関によって、借入条件や金利、審査基準は異なります。

公的住宅ローン

  • 財形住宅融資(5年間固定金利制)
  • 自治体融資

財形住宅融資は、勤務先で財形貯蓄制度があり、財形貯蓄を1年以上継続かつ、財形貯蓄残高が50万円以上ある方が利用できる融資です。

住宅ローン選びのすすめ方

住宅ローンを選ぶ際、決めることは意外と多いです。そこで、最終的に一番有利な住宅ローンを決めるまでの手順は以下のようになります。

住宅ローンの選び方

では順番にみていきましょう。

住宅ローン金利タイプを決める

住宅ローンの金利タイプには、大きく3つあります。

  • 変動金利型
  • 固定期間選択型
  • 全期間固定型

また、この記事では取り上げませんが、これらの金利タイプを組み合わせるミックスローンという方法もあります。

【関連記事】住宅ローン、ミックスローンってどうなの?その効果を検証してみた

変動金利型

市場金利に合わせて金利が変動する金利タイプです。適用金利は半年ごと、毎月の返済額の見直しは5年ごとの商品が多い。

メリット

3つの金利タイプの中では一番金利が低い

デメリット

  • 金利が上昇すると返済額が増える
  • 金利上昇の仕方によっては元金が減らないこともありえる

ポイント

変動金利で金利が上昇した場合、返済額の見直しは5年ごと、返済額の変動幅はそれまでの1.25倍以内(5年・125%ルール)となっている金融期間が多いです。

ただ、これは金利上昇した場合の利息負担がそれ以上増えないということではありません。

毎月の返済額が変わらなくても、元金の返済にあてられる割合が減り、利息の割合が増え、なかなか元本が減らないということが起こりえるということです。

将来の金利動向を予測することは難しいものです。ですので、変動金利を選ぶ場合、借入金額や家計の状況を踏まえながら、金利が上昇した場合の影響をシミュレーションするほうが大切です。

【関連記事】変動金利とは?6割の人が選ぶその理由とリスク

固定期間選択型

固定期間選択型とは、借入当初からの一定期間の金利が固定される金利タイプです。

固定する期間によって、3年、5年、7年、10年、20年などあります。金融機関によって取扱いは異なります。

固定期間が終了した後は、変動金利になるか再度固定期間選択型を選ぶかになります。

メリット

  • 当初の何年間だけ低い金利で固定できればよい
  • 固定期間終了後、金利が上がっても対応できる
  • 繰上げ返済の資金が見込める

など、金利を固定する期間を有効に利用できる人にとっては利用価値があります。

デメリット

  • 固定期間終了後の金利がよめない
  • 固定期間終了後の金利が大幅に上昇する場合がある

ポイント

固定期間選択型の住宅ローンは、借入時点で繰上げ返済含めた返済プランをしっかりとたてることができれば、場合によってはうまく利用できる金利タイプです。

ただ、注意点として、固定期間終了後の金利をしっかりと確認することです。

また、同じように見える固定期間選択型の住宅ローン商品でも違うことは知っておいてください。

例えば、当初10年間の金利が同じ0.7%の商品でも、固定期間終了後の金利は違いますので選ぶ際は注意が必要です。

【関連記事】当初〇〇年固定、固定期間選択型住宅ローンの注意点

全期間固定金利型

全期間固定金利型は、借入当初から完済までの金利が確定している金利タイプです。
代表的な商品は、フラット35です。

全期間固定金利型のなかには、当初10年間と11年目以降で金利が異なる「段階金利」のものもあります。

メリット

  • 金利上昇の心配がない
  • 返済額が変わらないので家計管理しやすい
  • 金利動向を気にする必要がない

デメリット

3つの金利タイプでは、一番適用金利が高い

金利タイプを選ぶポイント

たいていの方が、一番悩まれるのは住宅ローン金利タイプです。

本当に一言でいってしまうと、金利タイプを決めるポイントは、

「どこまで金利上昇のリスクをとるか」

そこで、金利タイプを決める際の5つのポイントを挙げてみました。

  • 将来(10~20年スパン)の金利動向の考え方
  • 借入後も金利動向と付き合っていけるか
  • 収入に対する借入金額の大きさ
    (=金利上昇時のリスクの大きさ)
  • 万一金利上昇した場合でも返済を続けられるか?
  • 借入時、返済計画をしっかり立てられるか?

皆さん、考え方や性格、家計や借入状況も違いますので、これという金利タイプの決め方があるわけではありません。

こういった点を参考にして頂ければと思います。

住宅ローンを比較検討する

初心者でも分かる住宅ローンの選び方

住宅ローンの金利タイプが決まれば、その金利タイプの商品を比較検討し、絞っていく必要があります。

皆さん、金利が低い住宅ローン商品を選びたいはずですが、表面上の金利だけで判断するとのちのち後悔する場合もあります。

そこで、銀行や金融機関の住宅ローン商品を比較する際に併せて検討すべきポイントを、

・住宅ローン諸費用
・団体信用生命保険の特約


2つ挙げました。

住宅ローン諸費用

住宅ローンを利用するにあたり、さまざまな諸費用が必要です。
その中で住宅ローンの融資手数料、事務手数料、保証料といったものがあります。

そして、住宅ローン借入時の費用として、大きく「保証料型」「融資手数料型」があります。

保証料型と融資手数料型の違い

「保証料」とは、
金融機関から住宅ローンを借りる際に、連帯保証人の代わりとなる保証会社に支払うお金のことです。

これによって、万一、住宅ローンの返済が出来なくなった場合、一旦保証会社が住宅ローン契約者の代わりに金融期間へ返済(代位返済)を行います。

保証料型には、

・借入時に一括で支払う外枠方式
・金利に上乗せして(+0.2%)分割で支払う内枠方式


があります。

一方、「融資手数料」とは、
住宅ローン融資を受ける際に、金融機関に支払う事務手数料です。

「保証料」と「融資手数料」の大きな違いは、当初の返済期間より早く繰上げ完済した場合に割り戻しがあるか否かです。

保証料(一括前払い)の場合、短縮した返済期間に応じて払い戻しがありますが、融資手数料型の場合、払い戻しはありません。

ですので、保証料型と融資手数料型両方の取扱いがある金融期間の場合、融資手数料型の金利が保証料型より低く設定されていいます。

りそな銀行で比較してみた

ちょっと分かりにくいので、りそな銀行を例に説明します。(2021年5月時点)

【例】りそな銀行(2021年5月)
動金利で借入金額3,000万円 
・借入期間:35年(元利均等返済)の場合

保証料一括前払い保証料金利上乗せ融資手数料型
保証料61万8,420円
※20,614円/100万円
なし
※適用金利に+0.2%
なし
融資
手数料
なしなし66万円
※借入金額×2.2%
取扱事務手数料33,000円33,000円33,000円
適用金利0.525%0.725%0.47%

保証料型か融資手数料型か?
・保証料型でも一括前払い型か金利上乗せ型か?

によって、適用金利も契約時に必要な費用も違うことが分かります。

※上記はりそな銀行(2021年5月)の場合です。
保証料や融資手数料は、金融機関によっても違う場合もありますし、返済期間、返済方法によっても変わります。
また、取扱事務手数料の有無、金額も金融機関によって異なります。

ポイント

住宅ローンの金利を比較する場合、このように保証料型(外枠方式か内枠方式か)や事務手数料型などによって違いがあります。

ですので、その違いを知るとともに、総返済額でみた場合に何が一番よいかという視点が必要です。

つまり、最初にかかる融資手数料や保証料、事務手数料と返済額を合わせた総返済額を、自分の返済プランに合わせて比較する必要があるということです。

団体信用生命保険(特約)

団体信用生命保険とは

団体信用生命保険(以下団信)は、
住宅ローン契約者が返済期間中に死亡、高度障害になった場合に、残りの住宅ローンを完済するための保険です。

殆どの住宅ローン商品では、団信保険料は適用金利に含まれています。

つまり、住宅ローン借入のためには、団信に加入できなければならず、保険に加入する以上健康状態も審査対象となります。

その中で、フラット35については、団信加入が任意になっており、団信なしを選択することができます。

団信特約(がん・3大疾病など)

団信は、死亡・高度障害状態以外の場合にも備えられる特約付き団信があります。

  • がん団信
  • 3大疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)
  • 7大疾病(3大疾病に加え、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変)

その他、8大疾病、11大疾病、全疾病など、金融機関によって取扱は異なりますが、さまざまな特約があります。

そして、こういった特約に対する上乗せ金利や保険料も金融機関によって異なります。

auじぶん銀行 団信特約保険料

一例として、auじぶん銀行の団信特約の上乗せ金利を紹介します。

auじぶん銀行団信特約
auじぶん銀行HPから引用※2021年5月時点

auじぶん銀行の場合、

・がん50%保障:上乗せ金利なし
・がん100%保障:上乗せ金利0.2%
・11大疾病保障:上乗せ金利0.3%

といった設定になっています。

ポイント

  • 住宅ローン金利を比較する際、団信特約の上乗せ金利・保険料も含めて判断する
  • 特約の保障内容と同時に給付基準を確認し、特約が必要か判断する
  • 団信特約と一般の保険を比較して決める
【関連記事】3大疾病・8大疾病!住宅ローン、団体信用生命保険の特約って必要?

住宅ローン返済方法を決める

住宅ローン商品を絞ることができれば、次に返済方法を決めます。

住宅ローン返済方法には、
「元利均等返済」「元金均等返済」

があります。

元利均等返済・元金均等返済の違い

元利均等は、毎月の元金と利息を均等に返済していく方法です。

一方、

元金均等返済は、毎月の元金を均等に返済していく方法です。

住宅ローン返済方法
ノムコムHPから引用

特徴としましては、

元利均等返済は、毎月の返済額が一定となりますので家計管理がしやすい。

一方、

元金均等返済は、当初の返済額は高く、元金の返済が進むにあわせ毎月の返済額も減っていくかたちになります。

ポイント

返済の条件が同じであれば、元利均等返済より元金均等返済の方が総返済額は少なくなります。

ですので、当初の返済額が高くても毎月の返済に問題がない、毎月返済額が変動しても構わないということであれば、元金均等返済もありです。

【関連記事】住宅ローンの返済方法、元利均等・元金均等どっちがいいの?

住宅ローン本審査を複数通す

ここまでで住宅ローン商品を絞り込めたら、あとは本審査です。

ただ、いくつかの商品を比較するなかで、金利水準が変わらなかったり、団信特約の内容、上乗せ金利の違いなどで、1本の住宅ローン商品に絞り込めないこともあります。

そんなときの1つの方法として、
住宅ローンの本審査を複数通す方法があります。

というのは、住宅ローンの金利は、経済や金融情勢、銀行の営業方針などで毎月変わる可能性があります。

そして、ほとんどの金融機関では、住宅ローンの適用金利は、融資を実行する月の金利で決まります。

つまり、

・住宅ローン商品を1本に絞り込めない場合、
・その月の金利によって選択する商品が変わる場合、


それらの住宅ローン本審査を通しておき、最終的な適用金利を見て住宅ローン契約できる準備をしておくということです。

融資実行月の金利で決める

殆どの金融機関では、その月に適用される金利は、前月末か月初に分かります。

事前に候補となる本審査を通した住宅ローンの中から、当月の適用金利を見て最終的に契約する住宅ローンを決めます。

この場合、複数本審査を通す手間はかかりますが、できるだけ金利の低い、お得な住宅ローン商品を選ぶ1つの方法です。

【関連記事】自分にあう一番お得な住宅ローン商品を決める方法

まとめ

住宅ローンの選び方について、すすめ方、ポイントを踏まえながら説明してきました。

1,金利タイプを決める
2,住宅ローン商品を比較・検討し絞り込む
  【絞り込みの際のポイント】
  (1)諸費用
  (2)団体信用生命保険(特約)
3,返済方法を決める
4,住宅ローン本審査を複数通す 
5,融資実行月の金利を見て住宅ローンを契約する

以上参考にしてみてください。


https://housing-you.com/