投稿日:2021年8月10日 | 最終更新日:2024年11月21日
中古マンションの資産価値
一般的に、新築マンションは購入後1~2割下がり(新築プレミアム)、築20年~25年くらいまでは価値は下がっていくと言われます。
ただ、物件によって下がり方は当然異なり、10年後、20年後の資産価値も異なります。
特に、この数年、低金利、不動産価格の上昇により、築浅の中古マンションが新築分譲時を上回る価格で取引される場所も珍しくありません。
中古マンションの資産性を左右するもの
中古マンションの資産性に影響するものはいくつか挙げられます。
- 交通利便性
- 生活利便性
- 災害リスク
- そのエリアの需給状況
- 管理状況
- 間取りや日当たり等
など考えられます。
これらの要因のうち、
交通利便性や生活利便性は、
資産価値に最も大きく影響します。
そして、この交通利便性や生活利便性を考えるとき、どの街、どの最寄り駅に購入するかは非常に重要です。
この記事では、兵庫県内のリセールバリューが高い、つまり資産価値が下がりにくい駅のデータ(2020年)をまとめました。
購入エリアを考える上で参考にして頂ければと思います。
兵庫県中古マンションの資産性
東京カンテイが、2020年に流通した
築10年の中古マンション価格を新築時の価格と比較したデータがあります。
※サンプル対象は築9年~11年の中古マンション
その中から、兵庫県でリセールバリュー(資産性)が高かった駅をまとめました。
兵庫県内の駅別
中古マンションのリセールバリュー
リセールバリューとは、
新築時の購入価格に対して、売却時の価格がいくらかという資産性を表すものです
下表は、新築時と比べてリセールバリューが
・100%以上
・90%以上100%未満
の駅をまとめたものです。
※リセールバリュー100%以上は、
築10年のマンションが、分譲時の価格を上回る価格で取引されているということです。
| 築10年の売却価格が 新築時の100%以上 | 築10年の売却価格が 新築時の90%以上100%未満 |
|---|---|
| 阪急神戸線 | 阪急沿線 |
| 西宮北口 | 塚口 |
| 市営地下鉄 | 武庫之荘 |
| 県庁前 | 夙川 |
| JR神戸線 | 逆瀬川 |
| 甲子園口 | 清荒神 |
| 西宮 | 苦楽園口 |
| 芦屋 | 六甲 |
| 六甲道 | JR沿線 |
| 神戸 | 住吉 |
| JR山陽本線 | 垂水 |
| 須磨海浜公園 | 宝塚 |
| 西明石 | 阪神本線 |
| 阪神本線 | 武庫川 |
| 鳴尾・武庫川女子大前 | 芦屋 |
| 甲子園 | 山陽本線 |
| 御影 | 大蔵谷 |
| ポートライナー線 | 市営地下鉄 |
| 貿易センター | 大倉山 |
| - | 西神南 |
| - | 中央市場前 |
| - | 御崎公園 |
※専有面積30㎡未満、事務所、店舗用は集計から除外
※データを抽出する上で一定以上のサンプル数が見込める駅が対象となっています。
それぞれに個別要因もあると思いますが、兵庫県内で築10年のリセールバリューが新築時を上回る駅がこれだけあるのは意外でした。
この要因の1つに、中古マンション価格が上がっていることが挙げられます。
その背景には、コロナの影響もあり、2020年新築の供給戸数が抑えられたこともあり、住宅購入の需要が中古マンションに流れたことも関係していると考えられます。
兵庫県内駅別
中古マンションのリセールバリューTOP5
リセールバリューが高い上位5つの駅です。
| 駅 | 新築時の価格比 | |
|---|---|---|
| 1 | 六甲道 (JR神戸線) | 140.3% |
| 2 | 県庁前 (市営地下鉄) | 139.4% |
| 3 | 鳴尾・武庫川女子大前 (阪神本線) | 124.8% |
| 4 | 神戸 (JR神戸線) | 121.1% |
| 5 | 御影 (阪神本線) | 120.0% |
まとめ
今回のデータは駅別にまとめたものですが、市町が作成する立地適正化計画なども駅中心に考えられています。
中古マンションに限らず、不動産を購入する際、将来の売却や賃貸など資産価値もしっかりと考えたいということであれば、どの街のどの最寄り駅に購入するかは重要です。