大正12年、1923年の9月1日。関東大震災が起きたこの日を、防災の日としています。

災害といってもいろいろありますが、やはり、日本は地震大国です。

地震という災害に対して、マイホームを購入する際、何を考え、どういったことができるのでしょうか?

次の3つのことについて考えてみました。

・住む場所を選ぶ
・土地建物の耐震性を確保する(確認する)
・地震保険に加入する

ということが考えられます。

マイホームを購入する場所を選ぶ

住宅を購入する場所を考えるとき

・住みやすさ
・慣れ親しんだ街
・交通利便性
・通勤のことを考えて
・子育てのしやすさ
・教育環境、学校区
・自然環境の多さ

など、決める要素はさまざまです。

また、都市計画法という法律は、良好な住環境を維持するだけでなく、防災的な観点からも規制をもうけており、購入場所を決める1つの判断材料にはなりうります。

・用途地域
・防火地域・準防火地域
・高度地区

など、建てられる面積や高さ、仕様など制限があります。

神戸市の用途地図・防火準防火地域図

例として、神戸市の一部を表示しています。

神戸市用途地域図
用途地域図(神戸市一部)

神戸市 防火地域

防火・準防火地域(神戸市一部)

神戸市HP都市計画情報

 

そして、防災上の観点からも「ハザードマップ」があります。ハザードマップとは、発生が予測される自然災害について、その被害の範囲や程度、さらに避難場所等を表した地図です。

参考:国土交通省ハザードマップポータルサイト

神戸市のハザードマップ(津波被害想定)

兵庫県のハザードマップでは、土砂災害、洪水、高潮、津波、ため池の被害想定を、一定の条件のもとシミュレーションしています。

神戸市ハザードマップ
ハザードマップ(津波被害の想定)

神戸市のゆれやすさマップ

内閣府が提供するゆれやすさマップで示した強さの揺れになった場合に建物に生じる被害の危険度を示す「危険度マップ」

神戸市 ゆれやすさマップ
神戸市危険度マップ

など地域によって異なる防災上のデータが提供されています。

さらに、地震に対して地盤が強いかどうかということは、被害の程度大きく影響します。その地盤情報を提供するサイト(地盤サポートマップ)があります。

住所を指定すると、強い地盤、やや強い地盤、普通の地盤、弱い地盤の判定や、地震時の揺れやすさなどを示してくれるものです。

 

ただ、こういったデータも日々研究が進むなかそれまでのデータと必ずしも一致しないところがあります。

熊本地震の研究では、これまであまり意識されてこなかった、地表にごく近い「表層地盤」が揺れを増幅させ、被害が拡大したと考えられる研究データを発表しています。ですので、こういったデータ自体の見直し含め、今後変わる可能性も否定できません。

ただ、そういったことも含めても、マイホームの購入場所を決める際にどこまで考慮する上で1つの判断材料にはなります。

また、こういったデータが公開されているということは、実際の災害に対する危険の信頼性だけでなく、将来の資産性にも影響する可能性はあります。

建物の耐震性を確保する

 

阪神淡路大震災を、ここ神戸で私も経験しました。

・住宅被害:639,686棟
・うち全壊:104,906棟

被害の程度でいうと、「全壊」・「半壊」・「一部損壊」とありますが、住宅の耐震性として最低限求められることは「全壊しない」「命が守られる」ことです。

地震大国である日本は、これまでも度々大きな地震に見舞われてきました。

その節目節目で耐震性に対する基準が見直されてきました。

1948年 福井地震
1950年 建築基準法施行

1978年 宮城県沖地震
1981年 建築基準法改正(新耐震基準の導入)

【新耐震基準】
・震度6~7程度の地震に対して倒壊・崩壊しない
・震度5程度の地震に対して、損傷しない

1995年 阪神淡路大震災⇒旧耐震基準の建物に被害が集中

2000年「住宅の品質確保の促進等に関する法律」施行

このなかで「住宅性能表示制度」が導入され、耐震性についても、耐震等級1~3の基準が示されました。

・耐震等級1⇒新耐震基準と同程度
・耐震等級2⇒等級1の想定する地震の1.25倍に耐えられる
・耐震等級3⇒等級1の想定する地震の1.5倍に耐えられる

耐震等級1では、2階建ての住宅の場合、法律で定められた簡易な検討方法で検討するだけですが、耐震等級2や3の場合、

・壁量
・接合部の強度
・基礎

などその仕様が定められています。

ですので、耐震等級2以上の性能の住宅を新築する場合、筋交いや金物の数、工事の手間、申請費用等が増える分、建設コストも増えます。

住宅にどこまでの耐震性を求めるか、施主さんが決めることですが、いわゆる長期優良住宅は、耐震等級2以上の性能基準を備えていることが必要です。

 

ただ、旧耐震基準の住宅に住まれているもしくは、購入するとなると、

・耐震診断
・耐震改修工事

など耐震性の向上が必要です。費用はかかりますが、自治体からの補助などもあります。

地震保険への加入

火災保険に併せて加入できるのが地震保険です。地震保険だけ加入することはできません。

火災保険では地震による火災は補償されません。地震によって発生する津波に対する補償も地震保険によります。

損害保険料算出機構の調べでは、火災保険に地震保険をつける割合は、全国平均で62%。兵庫県でいうと、56.2%(2016年度)で、保険加入者の半分以上の方は地震保険にも加入していることになります。

全国平均でいうと世帯に対する地震保険の加入率は3割程度です。

地震保険の対象は、建物と家財です。地震の場合、仮に建物に被害がなくても、揺れによって家財が損傷することも考えられます。

但し、地震保険でかけられる保険金額は、火災保険の半分までです。建物を再建築するために2,000万円必要であったとしても、地震保険は1,000万円までの保険しかかけることができません。

地震保険は、火災保険と異なり、補償内容および保険料は損害保険会社による違いはありません。

ただし、保険料は、

・住んでいる都道府県(等地区分)
・建物の構造(木造か鉄骨・鉄筋コンクリートか)
・建物の耐震性能や建築年による割引
・補償金額(保険金額)

によって変わります。

また、損害の程度に対して、保険金の支払われる割合は以下のとおりです。

地震保険

 

この地震保険に加入すべきかどうか?

個人的には、さまざまな研究がすすんでいるとはいえ、

・どれくらいの規模の地震が起きるか
・いつどこで起きるか
・被害が発生した場合の程度はどれくらいか

分からない以上、基本的には加入すべきだと考えます。特に、

・住宅ローン残高が多い
・万一の際、十分な貯蓄があるとはいえない

という人はより積極的に検討すべきと思います。

最後に

対策が困難な地震という災害に対して、住宅購入の際に考えることは少なくありません。

地震という災害から、命と住宅(資産)を守るという意味でも、

・購入場所
・購入する物件の耐震性
・地震保険の活用

について十分に考えた上でマイホーム購入を実現してください。

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