住宅ローン、ミックスローンとは?

住宅ローン商品の金利タイプは、大きく次の3つのわけることができます。

  • 変動金利
  • 固定期間選択型
    (最初の何年間の金利を固定するタイプ)
  • 全期間固定金利

どの商品でいくかは悩ましいところです。

変動金利は金利は低くても、金利上昇リスクがあります。
全期間固定金利だと、金利上昇のリスクはありませんが、変動と比べると金利は高めです。

「金利ってこれから上昇するの???」

と考えてしまいがちですが、予測は自由でも10年、15年先どうなるかは誰にも分かりません。

そこで金利が上昇した場合のリスクを

軽減する1つの方法として、

ミックスローンという選択肢があります。

ミックスローンは、

変動金利と全期間固定金利」、「変動金利と固定期間選択型」など複数の金利タイプで借入金額を分ける住宅ローンです。

例えば、3,000万円の借入金額に対し、

・変動金利:1,500万円
・全期間固定金利:1,500万円

と違う金利タイプをミックスして借入する感じです。

ミックスローンを検討する理由

相談に来られる方でも「ミックスローンを検討したい」という方は少なくありません。

ミックスローンを積極的に検討される方は、

変動金利の低金利に魅力を感じつつも、金利上昇リスクが不安という方だと考えられます。

そこで、借入金額の一部を変動金利、残りの借入金額は、

金利上昇のリスクを減らす固定期間選択型、

もしくは、

金利上昇リスクをなくす全期間固定

をミックスして、

変動金利を利用しつつ、金利上昇リスクも減らす

という考え方です。

では、実際にミックスローンにすることで、どれくらい金利変動リスクが軽減され、また、どれくらい返済額を抑えることができるか検証してみました。

変動金利と固定金利とミックスローンを比較してみた

ミックスローンの効果を知るために、以下の条件のもと、シミュレーションを作成してみました。

【前提条件】

・借入金額:3,000万円
・返済期間:30年(元利均等返済)
・変動金利:(当初)0.7%
・全期間固定金利:1.3%

・ミックスの割合:
変動金利1,500万円・全期間固定金利1,500万円

【検証パターン】

【1】変動金利タイプのみ
  (金利上昇なし)
【2】変動金利タイプのみ
  (6年目から1%の金利上昇)
【3】固定金利タイプのみ
【4】ミックス:変動1,500万円、固定1,500万円(金利上昇なし)
【5】ミックス:変動1,500万円、固定1,500万円(6年目から1%金利上昇)
【6】ミックス:変動1,500万円、固定1,500万円(6年目から2%金利上昇)

下表は、変動金利・全期間固定金利・ミックスローンを上記のパターンで総返済額を比較したものです。

検証パターン借入金額の割合             総返済額
(千円以下切捨て)
変動金利固定金利
【1】3,000万円03,326万円
【2】3,000万円03,677万円
【3】03,000万円3,624万円
【4】1500万円1,500万円3,475万円
【5】1,500万円1,500万円3,650万円
【6】1,500万円1,500万円3,839万円

 

【1】変動1本で金利変動がなかった場合:総返済額3,326万円

【2】変動1本で、5年後に1%金利上昇した場合:総返済額3,677万円

【3】固定1本の場合:総返済額3,624万円

金利上昇リスクを考え固定金利を選択した場合、

もし、金利が上昇しなければ総返済額は、約300万円多くなります。

ただ、一方で、5年後に1%金利が上昇した場合と比べると、総返済額は50万円ほど少なくなります。

つまり、この場合、金利上昇のリスクヘッジという意味では固定金利は価値があります。

では、ミックスローンでもその価値はあるのでしょうか?

住宅ローンにおけるミックスの効果

ミックスローンを利用する意味は、前述のとおり2つあります。

1、金利上昇がない場合を考えて、固定金利で全額借入せず、一部を変動金利にすることで、(全額固定より)返済額を少しでも少なくすること

2、金利上昇した場合を考えて、変動金利で全額借入するより、一部を固定金利にすることで、金利上昇リスク・返済額の増加を抑える

2つの場合を想定して、変動:1,500万円、固定:1,500万円のミックスローンで検討してみます。

金利が上昇しなかった場合

【4】変動:1,500万円、固定:1,500万円のミックスで金利上昇がなかった場合の総返済額は、3,475万円となります。

これを、固定金利で全額借入た場合の返済額(3,624万円)と比較すると149万円返済額を抑えることができています。

これを見ると、もし金利変動がなければ、固定金利と比べて、ミックスローンにした一定のメリットはあると考えられます。

ただ、149万円の違いは大きいですが、返済期間中全く金利上昇がなかったという前提に基づくものです。

金利が上昇した場合(1%)

では、金利が上昇した場合はどうでしょうか。

【5】ミックスローンで金利が1%上昇した場合の総返済額は、3,650万円です。

これを、変動1本で借りて金利が1%上昇した場合(3,677万円)と比べると、総返済額は約27万円しか変わりません。

つまり、金利が1%上昇した場合、変動1本とミックスローンの差が27万円しかないと考えると、返済額を抑えるという意味で、ミックスローンした意味は殆どありません。

言い換えると、この場合ミックスローンによって金利上昇リスクを少なくする効果はほとんどないといえます。

金利が上昇した場合(2%)

では、金利上昇幅が1%ではなく2%の場合はどうでしょうか。

【6】ミックスローンで金利が2%上昇した場合の総返済額は、3,839万円です。

これを、変動1本で借りて金利が2%上昇した場合(4,053万円)と比べると、総返済額を214万円抑えることができています。

つまり、金利が2%まで上昇した場合は、ミックスローンにすることで、変動金利だけの場合と比べると、金利上昇リスクを抑えることができているといえます。

まとめ

あくまでも今回の事例に関してですが、

将来の金利上昇が2%程度まである(5年以内)と考えるのであれば、ミックスローンを利用する効果は期待できると言えます。

ただ、

・借入時の金利状況
・借入金額や返済年数
・ミックスする割合
・金利上昇のリスクをどの程度まで考えるか

によって違う結果になります。

ですので、ミックスローンを選ぶ場合、どこまでリスクを考えるか?どれくらいの効果があるか?はシミュレーションする必要があります。

ただ、ミックスローンは、

◎変動金利の低金利の恩恵を期待しつつ、
◎金利上昇によるリスクを抑える

という中間的な方法ですので、

本来、変動金利、固定金利それぞれがもつメリットデメリットとも半減されてしまうやり方とも言えます。

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