投稿日:2020年5月27日 | 最終更新日:2023年6月7日

住宅購入にあたって大事な購入理由

不動産購入申込書
一例

こちらは、不動産会社や住宅会社が、
購入希望の方へ希望条件などをヒアリングするときのシートです。

シートには、

  • 希望場所や物件の種類
  • 年収や自己資金
  • 年齢や家族構成

など、ヒアリング項目は多数ありますが、これらの中で大事なものがあります。

それは、

購入理由

です。

家を買う理由・きっかけ

〇子供ができた、増えた
〇(子供の成長など)家が狭くなった
〇家賃がもったいない、高い
〇住宅ローン金利が低い、税制がお得
〇年齢的にそろそろ
〇子供にいい環境を与えたい
〇精神的な満足感(が欲しい)
〇購入資金が持てた(相続や資金援助)
〇のちのち資産になる

住み替えであれば

〇子供が独立して家が広すぎる
〇年齢とともに利便性の高い場所へ移動したい
〇リタイア後に生まれ育った場所に戻りたい
〇田舎で暮らしたい
〇階段のないマンションに引っ越したい

など理由やきっかけはいろいろあります。

こういった購入理由がなぜ大事かというと、

・予算配分(立地と建物)
・条件や優先順位
・買うか買わないかの判断

を明確にできるからです。

家を買う選択肢は無限?

家を購入するとなると、

1、どこに
2、どのような物件を
3、どのくらいの予算で

買うかを決めます。

1、どこに買うか

地域・場所
駅からの距離

学校区
周辺環境
利便性
安全性・防犯性
資産性
ハザードマップ

どこに買うかを決める条件はいろいろあります。

購入理由として資産性を優先するのか、子供の教育や生活環境を優先するのかでもどこに家を買うか変わります。

また、不動産の資産性は立地に左右されます。
資産性をどれだけ重視するかで、購入する場所や求める条件は変わります。

2、どのような物件を買うか

戸建てかマンションか
中古か新築か
新築分譲住宅を買うか、注文住宅か
注文住宅はどこで建てるか?

など選択肢はさまざまです。

中古住宅を買うにしても、築年数や土地建物の広さ、間取り、設備、リフォーム・リノベーションの有無など選択肢はさまざまあります。

家が広く快適な住環境を求めて購入する場合、

どれくらいの広さが必要なのか?その広さを求めるための予算は?を考えることで、
新築か中古か、一戸建てかマンションかなどが決まることがあります。

3、いくらの予算で買うか

予算の決め方はいろいろです。

家賃や住宅ローン返済額
住宅ローン審査(借入可能額)
年収の〇倍を目安
ライフプランを作成

購入理由が明確だと、
「いくらまで家にお金をかけるか」
という発想もできます。

住宅ローンの返済以上に優先したいお金の使い方なども考えることで、経済的に失敗するリスクは少なくなります。

購入理由から希望する条件の優先順位を明確にする

家を買うにしても、建てるにしても、希望する条件を100%満たせる物件に出会える可能性は少ないです。

多くの場合、何かを優先し、何かをあきらめる、妥協する必要が出てきます。

そういったときに購入理由が明確であれば、優先する条件も明確になりますので、のちのち想定外の物件を買ってしまったという後悔や失敗がなくなります。

さらに、家は1つ1つ異なる比較が非常に難しい商品です。

比較が難しい商品ということは、消費者からみて、

・その物件が自分やライフプランに合っているのか?
・その物件の価格が適正なのか?安いのか?高いのか?

ということが分かりにくいということです。

これは何を意味するかというと・・・

住宅会社・不動産会社の売りたい家

住宅会社であれば、当然ですが、自社の物件、自分の会社で家を建ててもらう必要があり、そのための営業トークにならざるを得ません。
注文住宅であれば、土地代より家の建築費に優先的にお金をかけてもらう提案もあるでしょう。リノベーションを売りにしている会社は、リノベーションしやすい物件をおすすめするかもしれません。

不動産仲介会社にしても、いろいろな物件を紹介してくれますが、その中でも買ってもらいたい物件があります。
当然そういった物件を優先的に、より魅力的に見せるセールストークをしてきます。

もし、物件の条件や優先順位が明確でなければ、こういったセールストークに対してしっかりと判断することができず、営業マンが売りたい物件を買ってしまうということになりかねません。

これは、どの会社のどの営業マンかで物件が決まる場合もあるということです。

物件との出会いは「運の要素」があることは否定できません。

ただ、出会った物件に対して、しっかりと判断するために、明確な購入理由や優先順位が必要です。

分かりやすくいうと、家、不動産は1つ1つが違いますし、購入の仕方は数多くあるがゆえに、購入する側がしっかりと基準をもっていないと、不動産を売るプロの人たちに流されてしまうということです。

また、これは、最初のヒアリングの段階で、しっかりと購入理由や条件を聞こうとしない営業マンはあまり信用できないということでもあります。

購入する人の理由や希望をしっかり把握することで、購入者では気づかない、代わりとなる提案もできることもあります。

まとめ

住宅展示場や住宅見学会、不動産会社などに行く前に、まず、なぜ家を買うのかを明確にします。
そこからどういった物件をどういった場所で購入するのがいいのか、方向性を決めていくこと、つまり最初が肝心です。最初の入口が違ってそのままズルズルと行き、途中で気づいても時すでに遅しということもあります。

また、どれくらいの予算で、どういった住宅を購入すべきかを明確にする1つの方法が、購入後の生活を客観的にイメージしやすくなるライフプランを作成してみることです。

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