住宅ローンの借入金額は、皆さんどういう基準で決められますか。

この借入金額ですが…考え方によって2つの金額があります。

 銀行から借入できる金額
 無理なく返済できる金額

銀行から借入ができる金額

例えば、年収600万円・奥様・子供2人のご家族の方が
三菱東京UFJ銀行から、35年固定(金利1.69%)で借入できる金額を算出してみます。

○三菱東京UFJ銀行の審査金利:3.6%
○返済負担率(借入比率)の上限:35%

とすると、

・年間返済額の上限⇒600万円×35%=210万円
・毎月返済額の上限⇒210万円÷12ヶ月=175,000円/月※ボーナス返済なし

35年返済で毎月返済額の上限を175,000円とすると、

「借入できる金額」は、4,175万円となります。

その他の審査項目や物件の担保価値など問題がなければ
これだけの金額の借入ができるということです。

この借入できる金額を目安に予算を決められる方もいます。

住宅ローン返済額が収入に占める割合

では4,175万円の借入をした場合、毎月の返済額はいくらになるか?

三菱東京UFJ銀行の35年固定金利の適用金利1.69%で計算すると、

毎月の返済額は、131,753円となります。

ちなみに…年収600万円の方の可処分所得は、おおよそ450~480万円と考えられます。

※可処分所得とは、税金や社会保険料などを差引いた実際に使えるお金(手取り)

仮に、この方の手取りが480万円だとすると、480÷12ヶ月=40万円

これが毎月の手取りです。※ボーナスは考慮していません

これに対し、毎月の住宅ローン返済額が131,000円なので、
住宅ローンの返済が、毎月の手取りの収入に占める割合は

131,000円÷400,000円=32.7%。

およそ手取り収入の3分の1が住宅ローン返済に当てられることになります。

無理なく返済していける借入金額

マイホーム購入は、人生の中で1回あるかないかの重要なライフイベントです。

後悔のない物件を購入したい、誰しも思います。

ただ、マイホームを手に入れたことによって、その後の生活が苦しい…、成り立たない…となると
「何のための住宅購入だったのか?」と本末転倒なことになります。

ですので、「借入金額」は、購入後の家計の収支や貯蓄推移などから考えて算出すべきです。

購入後のキャッシュフローから算出する借入金額

具体的には、住宅を購入後の毎年のキャッシュフロー、

つまり、

  • 1年間の家計の収支状況
  • 貯蓄の推移
  • 住宅購入後のライフイベント(子供の進学・老後資金等)

などを客観的に把握した上で購入後の生活を考えた予算を算出すべきです。

例えば、教育資金についていうと、

  • 子どもが行きたい学校へ行かせたい
  • 子どもの希望や可能性を尊重したい

また、お子様が独立するまでは、

  • 車を維持したい
  • 毎年1回は家族旅行を楽しみたい

ということであればそれらを踏まえた資金計画・返済計画が必要です。

つまり、「返済できる金額」は、

1人1人の異なる

  • 収入や支出の状況
  • 家族構成
  • 人生設計やライフスタイル
  • お金を消費する優先順位・価値観

などから逆算して求めるべきということです。

住宅購入にかかるお金ではなくかけるお金

マイホームにかけるお金は、人生で住居費にどれくらいお金をかけるかということでもあります。

限られた収入の中で、優先順位を明確にしたうえで、住居費にどれくらいのお金をかけるか、
をしっかりと決める必要があります。

先ほどの例でいうと、毎月の収入から

  • 無理なく生活するために必要な費用
  • 将来必要な貯蓄

などを差引いた後の金額が仮に毎月10万円だとすると、
それが住居費にかけられる毎月の返済額かもしれません。

無理のない返済額が月10万円とすると、借入金額は、3,168万円となります。

先程の「借入できる金額」の4,175万円と比べると、約1,000万円の差がでます。

誰もマイホーム購入後の生活まで考えてくれない!?

1,000万円の予算が違えば、当然物件選びや家づくりに大きく影響します。

自分たちが希望する条件が満たせなくなるかもしれません。

そこで、マイホームを購入することとマイホーム購入後の生活について、
ご家族で話しあってみてください。

  • 家族の生活の中で何を大切にするのか?
  • 住宅購入より優先されるものなのか?

そうすると、のちのちお金のことで後悔したり、夫婦でもめたりすることも少なくなるはずです。

ただ、あなたの住宅購入で関わる売り手の立場の人は、
「借入できる金額」の相談は得意ですが、「無理なく返済できる金額」の相談は難しいかもしれません。

なぜなら、「1人1人の無理なく返済できる金額」を提示するには手間も時間もかかるからです。

もっと言うと、住宅購入後の生活がどうなるかは売り手の人には関係ありません。

なので、あなた自身の「返済できる借入金額」を事前にしっかりと把握してマイホーム探しを始めることをおすすめします。

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