はじめに
家を買いたい。ただ、
希望する場所で希望する家を買おうとしたら、ちょっと予算的に厳しそう
ということはあります。
こんなとき、あなたならどう考えますか?
この予算について、大きく2つの考え方があります。
「マイホームにかかる予算」から決める
「マイホームにかける予算」から決める
この記事では、この2つの予算の決め方の違いをまとめました。
どちらで購入するにしても、予算の決め方で後悔しないように参考にして頂ければと思います。
マイホーム予算の決め方
マイホームに「かかる予算」と「かける予算」では、予算を決めるアプローチの仕方が違います。
マイホームにかかる予算
マンションを購入したいAさん。
・駅から徒歩10分以内
・築15年未満
・専有面積75㎡以上
この条件で家探しをしたとき、
相場的には物件価格4,000万円~4,500万円
くらいの予算が必要になります。
・自己資金:500万円
・年収:700万円
資金計画を考えるうえで、
諸費用を300万円(物件価格の7~8%)とした場合、
必要資金 | 資金計画 |
---|---|
物件価格:4,500万円 | 自己資金:500万円 |
諸費用:300万円 | 住宅ローン:4,300万円 |
合計:4,800万円 | 合計:4,800万円 |
自分の年齢と収入で住宅ローンはいくらまで借入可能?
事前審査の結果、他に借入もなく4,800万円まで借入可能。
資金計画的には大丈夫そうです。
毎月の返済額は、ボーナス返済なしで10万円までに抑えたい
毎月の返済を10万円までに抑えるには、住宅ローン借入金額は3,900万円までに抑える必要があります。
(変動金利0.41%、元利均等・35年返済の前提)
最終的に4,150万円の気に入った物件が見つかり購入。
必要資金 | 資金計画(最終) |
---|---|
物件価格:4,150万円 | 自己資金:500万円 |
諸費用:250万円 | 住宅ローン:3,900万円 |
合計:4,400万円 | 合計:4,400万円 |
・毎月の返済額:99,694円/月(ボーナスなし)
・返済負担率:17.09%
返済負担率
年収に対する1年間の住宅ローン返済額の割合
Aさんのマイホーム購入のすすめ方、予算の決め方に問題があるわけではありません。
ただ、予算の決まり方として、
【第1段階】
相場から大体4,000万円~4,500万円の見通し
【第2段階】
住宅ローン借入可能額から毎月の返済額で調整
した上で決まった予算です。
つまり、希望する家を買うためには、
これぐらいの予算がかかる
という考え方から決まっています。

マイホームにかける予算
物件次第で一戸建てもマンションも考えたいBさん。
・年収:800万円
・自己資金:700万円
・お子様:2人
ただ、家を買ったあとの要望として2つありました。
①毎年の家族旅行(60万円/年)
※下のお子様が15歳まで
②お子様の留学資金(400万円)
を準備しておきたい


そこで、ライフプランを作成しマイホーム予算を算出。


その結果、
・一戸建ての場合:4,600万円
・マンションの場合:4,000万円
が予算上限の目安という結果。
ただ、購入を希望する相場から考えると、
・立地(駅徒歩)
・専有面積(広さ)
・築年数
など希望条件の何かを妥協しないといけない予算。
そして、最終的に、
希望の築年数は超えるものの、
3,900万円のマンションを購入
Bさんの予算の決め方は、Aさんと少し異なります。
・家を買ったあとにかかる費用
・やりたいことにかかるお金
・必要な教育資金
を確保した上で予算を決めています。
この方の年齢とご年収であれば、もっと高い家は買えました。
ただ、この方は住宅資金より優先するものがあり、マイホームにかける予算を減らしたという形です。
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~維持費から考える無理のないマイホーム予算~
まとめ
家を買うことは、人生の中でとても大きな出来事です。
ただ、多くの方にとって、
マイホーム購入自体は目的ではなく、
より幸せな人生を過ごすための手段
であると思います。
正解は1人1人違います。
ただ、「マイホームにかかるお金」より「マイホームにかけるお金」という考え方をすることで、のちのち後悔せず、あなたの正解のマイホーム購入が実現できるかもしれません。