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お金だけで考える家の価値
家に求める価値は大きく、
・「利用価値」
・「資産価値」
に分けられます。
家の利用価値
利用価値は、家に住むことで得られる
・住み心地
・快適性
・利便性
・満足感
・安全性
などで得られる、
あーこの家買ってよかったな~という
本来!?の価値と言えます。
広さや自由度という点では、一般的には、マンションより戸建てが優れている、
逆に、安全性や安心感(コミュニティー)といった点では、戸建てよりマンションが優れている
と言えるかもしれません。
もちろん、物件によりますが…。
これら「利用価値」は、
お金では換算しにくい、できない価値
ともいえます。
家の資産価値
もう一方の資産価値ですが、
家は不動産つまりお金と同じ資産ですので、
・売却した時の価格
・人に貸した時に得られる家賃
・家を担保にいくらお金を借りられるか
といったときの価値です。
担保に入れるというのは、あまりピンとこない人も多いかもしれませんが、家を担保に老後資金を借りるようなサービスもあります。
どれもそうですが、これらはお金で換算できる価値です。
家の「利用価値」は、1人1人の主観で変わります。
では、お金で換算できる、家の経済的価値を最大にする
マイホーム購入とは何でしょうか。
家の経済的価値(原則)
結論から言うと、家の経済的価値は、
次の3つで決まります。
「購入価格」-「維持費」+「資産価値」
購入価格
購入価格は、物件価格以外に購入時の諸費用も含まれます。
中古住宅を買ったときは、物件価格の6~8%くらいと言われますが、
・仲介手数料
・住宅ローン事務手数料や保証料
・登記費用
・印紙代
・火災保険料
が代表的なものです。
住宅ローンの保証料は、契約時に一括で払う場合と、金利に上乗せして、毎月支払っていく場合があり、それによって「購入価格」にも「維持費」にもなります。
また、火災保険も5年や10年一括払いするのか、年払いかによって変わりますね。
維持費
家を購入するとさまざまな維持費が必要です。
・住宅ローン利息
・住宅ローン団信特約保険料
・固定資産税
・メンテナンス・リフォーム費用
マンションであれば、
・管理費
・修繕積立金
などです。
これ以外に、車を維持する場合、駐車場代は大きいですよね。
資産価値
これは前述の通り、
・売却価格(リセールバリュー)
・家賃収入
・担保価値
で決まります。
そして、
購入価格 + 維持費 - 資産価値
これが安ければ安いほど、いい家、お得な家、
といえます。
つまり、
- できるだけ安く購入する
- できるだけ維持費を少なくする
- できるだけ資産性を維持しやすい家買う
が家の経済的価値は最大化する3つの要素
になります。
例)4,000万円の家を買った場合
例として、4,000万円の家を買い、25年後に売却する場合で考えてみたいと思います。
中古一戸建てを購入したAさん
購入価格
・物件価格4,000万円
・諸費用:300万円
合計4,300万円
維持費
・住宅ローン利息:800万円
※借入金額4,000万円。固定1.3%で概算。
・固定資産税:300万円
・メンテナンス費:500万円
合計:1,600万円
資産価値
売却価格:2,500万円
とすると、
購入価格4,300+維持費1,600-資産価値2,500
=3,400万円
これが、
Aさんの買った家の25年間の経済的価値
です。
中古マンションを購入したBさん
購入価格
物件価格:4,000万円
諸費用:300万円
合計:4,300万円
維持費
住宅ローン利息:750万円
管理費・修繕積立金:750万円
固定資産税:250万円
メンテナンス費:350万円
合計:2,100万円
資産価値
売却価格:2,000万円
とすると、
購入価格4,300+維持費2,100-資産価値2,000
=4,400万円
これが、
Bさんの買った家の25年間の経済的価値
です。
Aさんとの差は1,000万円、大きいですね。
経済的価値をいうと分かりにくいですが、
購入→25年間利用維持→売却という中で、
AさんはBさんより1,000万円お得なマイホーム
をしたということです。。
AさんとBさんの違い
維持費の違い
同じ購入価格でも、一戸建てかマンションかによって大きく変わるのは、維持費です。
マンションの場合、管理費、修繕積立金が大きいですし、車を維持するとした場合、駐車場代が必要です。※一戸建ては車庫付前提として
一方、Bさんは住宅ローン返済方法にこだわって、Aさんより利息負担を減らしていますし、火災保険料などは一般的にはマンションより戸建ての方が高くなります。
物件選びの差
25年後いくらで売れるか?
25年後の資産価値は、購入時の物件選びで変わります。
この例だと、Aさん(2,500万円で売却)はBさん(2,000万円で売却)より資産性)がよい物件を選んだことになります。
25年後の資産価値を予測することは難しいですが、資産性が高い物件、そうではない物件
は、今後ますます分かれてきます。
住宅購入で一番大事なこと
ただ、AさんもBさんも、経済的価値には差がでたものの、しっかりと住宅ローンの返済をし続けることができた、25年後に売却することができた点では正解です。
25年後の住宅ローン残高は、約780万円です。
AさんもBさんも売却収入でしっかりと住宅ローンを完済できます。
住宅購入で一番大事なことは、普通に無理なく生活しながら住宅ローン返済を続けられること、そして、できれば、万一、状況の変化で家を売りたい、貸したいとなった場合にそういった手段がとれることです。
ですので、今回、一戸建てとマンションを例にしましたが、一戸建てがよくてマンションがダメということでは決してありません。
地域によって流通している物件も違いますし、大事なのは物件選びです。
そして、適正な価格、割安な価格で購入し、決して高値つかみしないことです。
また、住宅ローンや火災保険なども、しっかりとこだわって、維持費を少なくすることが必要です。
まとめ
家の価値は、お金でははかれない「利用価値」と金銭的価値をしてはっきり表れる「資産価値」があります。
どちらを優先するかは、その方の家族構成であったり、ライフプランであったり、価値観です。
どちらが正解とは一概には言えません。
ただ、あなたがのちのちのことも踏まえて、経済的価値を大事にしたいということであれば、
その価値を最大化するために、
物件価格、維持費、資産価値を考えたマイホーム購入を意識してみてください。