新年度となって1ヶ月ですが、住宅ローン商品にも変化が起きています。その1つがフラット35です。
フラット35は、民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する全期間固定型の住宅ローン商品です。
ちなみに、4月の適用金利は、1.12%となっております。(融資率9割以下・返済期間21年以上35年未満)
フラット35S金利優遇幅の変更
このフラット35に加え、フラット35Sという商品があります。
フラット35Sは、フラット35の建物の技術基準に加え、省エネルギー性や耐震性など優れた住宅を取得する場合に、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる商品です。
住宅の性能基準によって、AタイプとBタイプがあり優遇期間に違いがあります。
・フラット35S(Aタイプ)⇒当初10年間の金利が0.3%優遇
・フラット35S(Bタイプ)⇒当初5年間の金利が0.3%優遇
ただ、この優遇幅が今年10月から、0.3%から0.25%に引下げとなります。
フラット35(子育て支援型・地域活性化型)
また、2017年度新たに、フラット35の子育て支援型・地域支援型という制度ができました。
簡単にいうと、子育て支援や地域活性化、コンパクトシティ形成などの施策を積極的に実施する地方公共団体が財政支援を行うことにより、一定の要件に該当する住宅の金利を引き下げるものです。
住宅金融支援機構のHPを見ると、対象となる住宅取得として
1、若年子育て世帯による既存住宅の取得
2、若年子育て世帯、親世帯等による同居のための住宅取得
3、若年子育て世帯、親世帯等による近居のための住宅取得
4、UIJターンによる住宅取得 ※UIJとは大都市から地方への移住する動き
5、居住誘導区域内における住宅取得 ※居住誘導区域については、こちらを参照ください
という要件が書かれています。
具体的要件は、地域の実情を踏まえ設定するとしています。ちょっと分かりにくいところもありますので、条件を満たす可能性があれば、問合せしてみることをおすすめします。
このフラット35(子育て支援型・地域活性化型)の金利の引下げ幅は、
当初5年間の金利を0.25%引下げとなっておりますが、この金利引下げはフラット35Sとも併用できます。
例えば、フラット35S(Aタイプ)の性能基準を満たす住宅を購入して、なおかつ子育て支援型・地域支援型の条件を満たした場合、
・当初5年間:0.3%(フラット35S)+0.25%(子育て支援・地域活性化)
=0.55%の優遇
・6年~10年目:0.3%(フラット35S)優遇
が受けられるということです。
今月のフラット35の金利水準(1.12%)に当てはめてみると、
・当初5年間:1.12%-0.55%=0.57%
・6~10年目:1.12%-0.3%=0.82%
・11年目以降:1.12%
となるということです。
最初の5年間は通常の金利の半分の水準になりますね。
ちなみに、3,000万円を25年返済(元利金等)で借入した場合の総返済額は、
・金利優遇前のフラット35:34,409,523円
・金利優遇後のフラット35:33,032,064円
その差は、1,377,459円となります。
大きいですね。
子育て支援型・地域活性化型については、来年3月までの受付期間となっておりますが、予算が終了次第受付期限前でも終わりとなるようです。
証明書の提出など一定の手続きも必要です。
今の低金利の時代に、変動ではなく固定金利タイプで将来の金利上昇や返済リスクをなくしたいと考えられる方も少なくありません。
新しくなるフラット35も参考にしてみてください。
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