投稿日:2022年2月26日 | 最終更新日:2023年10月11日
マンションで一番多い間取り
マンションで一番多い間取りが、「田の字型」といわれる間取りです。
このような間取りですね。
玄関からリビングに通じる廊下の両側に部屋が配置されている間取りになります。
また、田の字型にもリビングが横型のものと縦型のものがあります。
田の字型は、外廊下型のマンションの中住戸(角部屋以外)に配置されることが多い間取りです。
分譲マンションのデベロッパーからすると、コストを抑えつつより多くの戸数を販売するかが重要となります。
田の字型の間取りは建設コストの費用対効果という意味でも採用されやすい間取りです。
ですので、マンションで最も目にする間取りです。
この記事では、田の字型間取りのマンションのメリット・デメリットをまとめています。
物件を内覧される際の参考にして頂ければと思います。
田の字型間取りのメリット
リビングの採光がとりやすい
田の字型はバルコニー側を南向きに配置するため、リビングの採光はとりやすいです。
特に、横型の田の字型は、バルコニー側全体から採光がとれるリビングです。
換気性が高い
一戸建てと比べて気密性の高いマンションでは、換気性は大切です。
その点、田の字型間取りでは、各部屋ともバルコニーや外廊下に面している分、外気から直接換気ができる換気性が高い間取りといえます。
部屋の使い方の柔軟性が高い
リビングと隣接する部屋を、広めのリビングとして一体で利用することも、リビングと切り離して別々の部屋として利用できる柔軟性があります。
子どもの独立など、将来家族構成の変化があった場合にも3LDKから2LDKといった形で間取りの変更がしやすい間取りといえます。
価格が安い!?
マンションの価格が間取りだけで決まるわけではありませんが、田の字型は、他の間取りと比べて建築コストが安いため、新築時の価格設定もリーズナブルになりやすいです。
ただ、中古マンションの場合、価格設定は類似のマンション相場から設定されることが多く、間取りの要素がどこまで反映されるかはケースバイケースです。
田の字型間取りのデメリット
マンションの間取りとして採用されることの多い田の字型ですが、デメリットもあります。
部屋として使える面積が狭い
玄関からリビングまで続く廊下を配置するため、廊下面積が増えやすく、部屋の有効面積が少なくなりがちです。(下図赤色部)
リビングの面積が狭い
また、廊下からLDKへとつながる部分(緑色部分)は、LDKの面積に含まれますが、実質的に通路となるデッドスペースです。
物件資料等のLDK表示より実際に使える有効面積が少なくなります。
外廊下側の部屋のプライバシー性
外廊下に面する部屋は、プライバシー性も気を付けたい点となります。
特に、エレベーター入口付近の住戸の場合、
住戸前の人の出入りや滞在時間が多くなりがちで
確認が必要です。
ただ、外廊下と玄関ドアまでの間にアルコーブがもうけられているマンションや廊下側の部屋にルーバーなど設置されている場合、デメリットとならないこともあります。
外廊下側の部屋の採光
バルコニーを南側に配置するマンションが多いので、外廊下側の部屋は北側に位置することになります。
ですので、北側の2部屋はどうしても採光がとりにくい部屋になりがちです。
さらに、部屋の前の外廊下がエレベーターや共用階段室に位置する部屋では、外に抜けている部屋と比べると採光はさらに悪くなりがちです。
間取りだけでなく、建物内の住戸の配置(場所)も重要ですね
リビング側の部屋の採光も要チェック
また、南側のリビングはバルコニーからの採光がとりやすいと紹介しましたが、個々の開口部の大きさもしっかりと確認したいところです。
幅だけでなく、サッシの高さなど通常より高いハイサッシ仕様のマンションであれば、採光や開放感は違ってきます。
また、バルコニーの奥行きがあるほど採光は悪くなるので、バルコニーの広さだけでなく日当たりにもしっかり目を向ける必要があります。
まとめ
ここまで田の字型の間取りのメリット、デメリットをまとめました。
メリット
- リビングの採光がとりやすい
- 部屋の使い方の柔軟性が高い
- 価格が安い
デメリット
- 部屋として使える面積が狭い
- 外廊下側の部屋の採光がとりにくい
- 外廊下型の部屋のプライバシー性が低い
ただ、それぞれのマンションの周辺環境や建物の中の住戸の配置、所在階によってメリットにもデメリットにもならない場合もあります。
間取りの特徴を知り、マンションの内覧する際の参考にして頂ければと思います。