マンションは管理を買え

「マンションは管理を買え」という言葉を聞かれたことがあると思います。

マンションの内見同行をすると、部屋の中はきれいに使用されており、状態はいい感じでも、共用部の管理状態がいまいちという物件もあります。

中古マンションを購入する場合、一戸建てと異なり確認することは居住スペース(専有部分)だけではありません。
共有部分もしっかり確認し、マンションの管理状況を知る必要があります。

マンション共有部分とは?

マンション共有部分は、マンションの所有者(以下、区分所有者)それぞれが専有する居住スペース(専有部分)に対し、マンションの住人全員で使用・管理する共用のスペースを指します。

【共用部分・施設】
駐車場
駐輪場・バイク置き場
エントランス
エレベーター
バルコニー・専用庭
ゴミ捨て場(敷地内)
宅配ボックス
メーターボックス

など

共用部には、区分所有法という法律で定められた「法定共用部分」と管理組合の管理規約で定められた「規約共用部分」があります。
ですので、マンションによって共用部分の取り扱いが異なる場合もあります。

マンションを購入すると、管理組合の一員として、こういった共用部分の維持管理を共同で行っていくことになります。

ですので、中古マンションを購入時は、その管理組合によってマンションの維持管理がしっかりと行われているか確認が必要です。

管理規約とは、
区分所有者が法律(区分所有法第30条)に基づいて、それぞれの管理組合がその状況に応じて運営上のルールを定めたものです。

重要事項調査報告書とは

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実際に物件を内見して共用部を確認するとしても、分からないこともあります。

そこで、マンション管理状況を確認する資料として、「重要事項調査報告書」があります。

重要事項調査報告書とは、そのマンションの管理会社が作成する資料で、主にマンションの管理状況について詳細に書かれた資料です。

重要事項調査報告書記載事項

  • 管理体制
  • 駐車場の状況(空き状況・使用料など)
  • 自転車・バイク置き場の状況
  • CATVやアンテナ、インターネット設備
  • 管理費・修繕積立金の変更予定の有無
  • 管理組合の収支状況
  • 管理費・修繕積立金の滞納状況
  • 大規模修繕計画の有無・実施予定
  • 管理形態(管理員の勤務状況等)
    など

マンションは、管理組合としてマンション運営(経営)をしていくことになります

ですので、こういったことを事前に確認することでそのマンションの運営に加わるかを判断するようなイメージです。

一般社団法人マンション管理業協会のHPを見ると、重要事項調査報告書の様式や記載事項のイメージをご理解頂けると思います。

・管理費や修繕積立金の変更予定
・修繕積立金の積立て状況
・管理費、修繕積立金の滞納

などは、内見時の物件資料だけでは確認ができないです。

重要事項調査報告書の確認方法

一般的には、重要事項調査報告書は、売主側の仲介会社が、マンション管理会社から取得しています。

ですので、売主と買主の仲介会社が違う場合でも、仲介会社を通じて依頼し確認することができるはずです。

ただ、管理会社から取得するのに費用がかかるからか、調査報告書を全ての仲介会社が取得しているわけではありません。

また、調査報告書が古い場合があります。
あまり古いと管理状況や予定が変わっている可能性もありますので注意です。

重要事項調査報告書を確認するタイミング

重要事項調査報告は、物件を内見し、購入を前向きに検討したいと思った段階で確認したほうが良いです。

つまり、不動産購入申込をする前です。

不動産購入申込とは、
売主に対して、書面で希望する金額や条件を記載して、購入したい旨の意思表示をすることです。※売買契約ではありません

つまり、購入するか否かの意思決定の前に確認するのがベストです。

確かに、重要事項調査報告書の内容は、不動産購入手続きの中で行われる重要事項説明で確認できる内容も含まれます。

不動産のような大きな買い物では、のちのち紛争にならないように、宅地建物取引業法で、売買契約締結前に、その物件の重要事項について説明することが義務付けられています。

ただ、この段階でマンションの管理状況を確認できたとしても、購入の意思表示をした後であり、売主も売買契約に向けて動いている状況です。
また、不動産売買取引では、重要事項説明と売買契約を同日に行われることが多いです。

事前に重要事項説明の内容を確認したとしても、契約前提での確認となります。

中古マンション購入で後悔しないために

以前、内見同行したマンションでも、機械式駐車場でありながら、修繕積立金の額がかなり低い設定という物件がありました。
購入する側としては、将来の修繕積立金の上昇や大規模修繕費用が積立状況など不安を感じてしまいます。

「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(国交省)」でも、機械式駐車場を採用しているマンションの修繕積立金は、そうでないマンションと比べて高い設定となっています。

【関連記事】
中古マンション購入~管理費と修繕積立金は適正?~

修繕積立金の変更時期や積立状況によっては、購入後まもなく大規模改修のための一時金が必要になった…となると後悔します。

マンション管理組合の意識も変わっている

平成13年8月1日に施行された「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」からマンション管理組合の管理に対する意識は徐々に変わってきました。

一般社団法人マンション管理業協会の調査結果では、既存(中古)マンションの管理を受託した経緯として、他社管理物件からの受託が57.6%を占めるそうです。
(令和2年マンション管理受託動向調査

これは、管理組合が管理会社を変えている(リプレイスメント)割合でもあります。

つまり、管理組合がしっかり昨日しているマンションでは、管理の質や管理費など管理会社に求める水準が高くなっています。

実際に、管理状況が悪いマンションは資産価値にも影響します。

中古マンション購入でのちのち後悔しないように、こういったマンションの管理状況もしっかりと確認してください。

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