マンションで一番多い間取り
マンションで一番多い間取りが、田の字型といわれる間取りです。
このような間取りですね。

玄関からリビングに通じる廊下の両側に部屋が配置されている間取りになります。
また、田の字型にもリビングが縦型のものと横型のものがあります。

田の字型は、外廊下型のマンションの中住戸(角部屋以外)に配置されることが多い間取りです。
マンションを分譲するデベロッパーからすると、いかにコストを抑えつつより多くの戸数を分譲するかが重要となるところ、田の字型の間取りは建設コストの費用対効果という意味でも採用されやすい間取りです。
ですので、新築、中古含め、マンション選びの際に最も目にする間取りです。
この記事では、田の字型間取りのマンションにおけるメリットとデメリットをまとめていますので、物件を内見する際の参考にして頂ければと思います。
田の字型間取りのメリット
リビングの採光がとりやすい
田の字型はバルコニー側を南向きに配置するため、リビングの採光はとりやすいです。
特に、横型の田の字型は、開放感のあるリビングになりやすいです。
換気性が高い
戸建てと比べて気密性の高いマンションは、換気性能は大切です。
その点、田の字型間取りでは、各部屋ともバルコニーや外廊下に面している分、外気から直接換気ができる換気性が高い間取りといえます。

部屋の使い方の柔軟性が高い
リビングと隣接する部屋を、広めのリビングとして一体で利用することも、リビングと切り離して1つの部屋として利用できる柔軟性があります。
子どもの独立など、将来家族構成の変化があった場合にも3LDKから2LDKといった形で間取りの変更がしやすい間取りといえます。
価格が安い!?
マンションの価格は間取りだけできまりませんが、田の字型は、他の間取りと比べても建築コストが安いため、価格設定もリーズナブルになりやすいです。

田の字型間取りのデメリット
マンションの間取りとして採用されることの多い田の字型ですが、デメリットもあります。
部屋として使える面積が狭い
玄関からリビングまで続く廊下を配置するため、部屋として使える専有面積が少なくなりがちです。(赤色部分)
リビングの面積が狭い
また、廊下からLDKへとつながる部分(緑色部分)は、LDKの面積に含まれますが、実質通路となる分、実際に使える面積が少なくなります。

外廊下側の部屋のプライバシー性
外廊下に面する部屋では、プライバシー性も気を付けたい点となります。
特に、エレベーター入口付近の住戸の場合、人の出入りが多くなりがちなのでデメリットになりやすいです。
ただ、外廊下に直接面するか、外廊下と玄関ドアまでの間にアルコーブがもうけられているかによっても変わります。
外廊下側の部屋の採光
通常バルコニーを南側に配置しますので、外廊下側の部屋は北側に位置することになります。
ですので、北側の2部屋はどうしても採光がとりにくい暗い部屋になりがちです。
さらに、部屋の前の外廊下がエレベーターや共用階段室に位置する部屋では、外に抜けている部屋と比べると採光はさらに悪くなりがちです。
間取りだけでなく、建物内の配置も重要ですね

リビング側の部屋の採光も要チェック
また、南側リビングは南側バルコニーからの採光がとりやすいというメリットをご紹介しましたが、個々の開口部の大きさもしっかりと確認したいところです。
幅だけでなく、サッシの高さなど通常より高いハイサッシ仕様のマンションであれば、開放感は違ってきます。
また、バルコニーの奥行きがあるほど採光は悪くなるので、バルコニーの広さだけでなく日当たりにもしっかり目を向ける必要があります。

まとめ
ここまで田の字型の間取りのメリット、デメリットをまとめました。
メリット
- リビングの採光がとりやすい
- 部屋の使い方の柔軟性が高い
- 価格が安い
デメリット
- 部屋として使える面積が狭い
- 外廊下側の部屋の採光がとりにくい
- 外廊下型の部屋のプライバシー性が低い
ただ、それぞれのマンションの周辺環境や建物の中の住戸の配置、所在階によってメリットにもデメリットにもならない場合もあります。
間取りの特徴を知り、マンションの内見をする際の参考にして頂ければと思います。
