投稿日:2020年12月7日 | 最終更新日:2024年11月21日
住宅ローンの繰り上げ返済はどうする!?
住宅ローンを決める際、借入金額や毎月の返済額、返済方法、金利タイプなどいろいろと検討することはあります。
その際、将来の繰り上げ返済までしっかりと考えられる方は少ないのではないかと思います。。
繰り上げ返済
借入当初決めた返済計画に沿った、毎月の住宅ローン返済以外に一定額を返済すること
繰り上げ返済は元本に充てられますので、元本が減少する分、利息軽減効果があると同時に、完済までの返済計画に大きく影響します。
この記事では、繰り上げ返済の方法と効果について解説しますので、住宅ローン選びや返済計画に役立てて頂ければと思います。
繰り上げ返済の方法
繰り上げ返済は、2つの方法があります。
期間短縮型と返済額軽減型
期間短縮型は、
毎月の返済額は変わらず、返済期間を短縮することを目的とする方法
一方の
返済額軽減型は、
返済期間は当初から変わらず、毎月の返済額を少なくすることを目的とする方法
期間短縮型も返済額軽減型も、利息を減らす効果はあります。
ただ、同じ時期に同じ金額を繰り上げ返済した場合、
利息削減効果は、期間短縮型の方が大きい
一部繰上げ返済と全部繰上げ返済
また、繰り上げ返済の金額によって「一部繰り上げ返済」「全部繰上げ返済」があります。
一部繰り上げ返済ができる金額や手数料は金融機関によって異なります。
1万円から繰上げ返済できる金融機関が多い感じでしょうか。
全部繰り上げ返済は、相続による一時的な収入があった場合、退職金などで住宅ローンを完済する場合に利用される場合が多いですが、繰り上げ完済時には事務手数料がかかる金融機関が多いです。
ボーナス返済と一部繰上げ返済
住宅ローン返済方法として、ボーナス返済を併用する方法があります。
ただ、ボーナスは会社の業績や景気の影響を受けやすいこともあり、ボーナス返済に頼りすぎるのは危険な場合があります。
この点、返済計画を立てる際に、ボーナス返済を併用する代わりにボーナス時期に一部繰上げ返済するという方法もあります。
そうすることで、ボーナス返済と同じ効果が得ることができますし、ボーナスが減ったり、カットされた場合でも対応しやすくなります。
期間短縮型と返済額軽減型の利息削減効果の違い
前述の通り、期間短縮型と返済額軽減型では、利息削減効果が異なります。
では、どれくらい違うのでしょうか、以下の例で比べてみました。
・借入金額:3,500万円
・返済期間:35年
・適用金利:1%
・返済方法:元利均等返済・ボーナス返済なし
・繰上げ返済:20年後に500万円を繰上げ返済
期間短縮型の場合
返済期間を4年9か月短縮し、約67万円の利息削減
返済額軽減型の場合
毎月返済額が約3万円減り、約38万円の利息削減。
完済までの利息削減効果では、期間短縮型が28万円大きいことが分かります。
繰上げ返済による利息軽減効果は、金額だけでなく、時期が早ければ早いほど効果は大きくなりますし、、金利水準や残高によっても差が出ます。
まとめ
繰り上げ返済の方法や効果についてみてきました。
繰上げ返済をすることで、利息を減らす、返済期間を短くする、毎月の返済額を減らすというメリットがあることは間違いないです。
家を買う段階での住宅ローン返済計画にも役立ていただければと思います。
ただ、繰り上げ返済のタイミングや額など、住宅ローン減税などの関係で考えた方が良い場合もあります。
下記の記事も参考にして頂ければと思います。