投稿日:2021年2月2日 | 最終更新日:2024年11月21日
利用価値と資産価値
みなさんが家を買うときに求める価値は大きく、
「利用価値」
「資産価値」
があると思います。
家の利用価値
利用価値は、家に住むことで得られる
・住み心地
・快適性
・利便性
・満足感
・安全性
などで得られる価値と言えます。
これら「利用価値」は、
お金では換算しにくい価値
ともいえます。
家の資産価値
もう一方の資産価値ですが、
家は不動産つまりお金と同じ経済的資産です。
・売却した時の売却収入
・貸した時に得られる家賃収入
・家を担保に借りられる金額
といったときの価値です。
担保に借りるというのは、あまりピンとこない人も多いかもしれませんが、住宅ローン借入の際でも、家の担保価値は審査対象となります。
また、家を担保に老後資金を借りるサービスもあります。
家の利用価値は1人1人の主観で変わり量ることは難しいですが、資産価値など経済的価値は客観的に決まります。
この記事では、マイホームの経済的価値を最大にする3つの要素をまとめました。
家の経済的価値(原則)
結論から言うと、家の経済的価値は
「購入価格」-「維持費」+「資産価値」
これら3つで決まります。
購入価格
購入価格には、物件価格以外に諸費用やリフォーム費用も含まれます。
諸費用は、中古住宅購入時で、物件価格の6~8%くらいと言われますが、
・仲介手数料
・住宅ローン事務手数料や保証料
・登記費用
・印紙代
・火災保険料
が代表的なものです。
維持費
家を購入したあとの維持費もいろいろあります。
・住宅ローン利息
・住宅ローン団信特約保険料
・固定資産税
・管理費(マンション)
・修繕積立金(マンション)
・メンテナンス・リフォーム費用
資産価値
これは前述の通り、
・売却価格(リセールバリュー)
・家賃収入
・担保価値
で決まります。
家の経済的価値
「購入価格」-「維持費」+「資産価値」
これが安ければ安いほど、経済的価値が高い良い家といえます。
といえます。
つまり、
- できるだけ安く購入する
- できるだけ維持費を少なくする
- できるだけ資産性を維持しやすい家を買う
ことが家の経済的価値は最大化する3つの要素
になります。
例)4,000万円の家を買った場合
例として、4,000万円の家を買い、25年後に売却する場合で考えてみたいと思います。
中古一戸建てを購入したAさん
購入価格
・物件価格4,000万円
・諸費用:300万円
合計4,300万円
維持費
・住宅ローン利息:800万円
※借入金額4,000万円。固定1.3%で概算。
・固定資産税:300万円
・メンテナンス費:500万円
合計:1,600万円
資産価値
25年後の売却価格:2,500万円
とすると、
購入価格4,300+維持費1,600-資産価値2,500
=3,400万円
これがAさんが買った家の25年間の経済的価値となります。
中古マンションを購入したBさん
購入価格
物件価格:4,000万円
諸費用:300万円
合計:4,300万円
維持費
住宅ローン利息:750万円
管理費・修繕積立金:750万円
固定資産税:250万円
メンテナンス費:350万円
合計:2,100万円
資産価値
売却価格:2,000万円
とすると、
購入価格4,300+維持費2,100-資産価値2,000
=4,400万円
これが、
Bさんの買った家の25年間の経済的価値となります。
Aさんとの差は1,000万円。
経済的価値をいうと分かりにくいですが、
購入→25年間利用維持→売却という中で、経済的価値だけで考えると
AさんはBさんより1,000万円お得なマイホーム購入をした
をしたということです。
AさんとBさんの違い
1,000万円の違いが出たAさんとBさんのマイホーム購入の違いは何だったんでしょうか。
購入価格(相場)の違い
AさんとBさんの売却価格に違いが出る理由として、資産性の違いではなく、適正な価格で購入したか否かということも考えられます。
つまり、同じ4,300万円の購入価格ですが、
Aさんの物件:相場通り
Bさんの物件:相場より高い
買い方をしている可能性もあります。
維持費の違い
同じ購入価格でも、一戸建てかマンションかによって維持費も変わります。
マンションの場合、管理費、修繕積立金が大きいですし、車を維持するとした場合、駐車場代が必要です。※一戸建ては車庫付前提として
資産性の違い(物件選びの差)
25年後いくらで売れるか?
25年後の資産価値は、購入時の物件選びで変わります。
この例だと、Aさん(2,500万円で売却)はBさん(2,000万円で売却)より資産性が高い物件を選んだことになります。
25年後の資産価値を予測するのは簡単ではありませんが、資産性が高い物件とそうではない物件の2極化は今後ますますすすんでいくと考えられます。
まとめ
家の価値は、お金でははかれない「利用価値」と金銭的価値としてはっきり表れる「資産価値」があります。
どちらを優先するかは、家族構成や人生設計、価値観によっても変わるかと思います。
ただ、あなたが経済的価値を大事にしたいということであれば、
その価値を最大化するために、
物件価格、維持費、資産価値にこだわったマイホーム購入を意識してみてください。