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家を買うときの貯金はいくら必要
ヤフー知恵袋などで住宅関係の質問を見ていると、
- 貯金はいくらあればいいの?
- 家を買うときの貯蓄の平均はいくら?
- 今の貯蓄で住宅購入に踏み切っても大丈夫?
といったマイホーム購入時の貯蓄金額や頭金の額で疑問や悩まれている人は少なくありません。
いざ住宅という大きな買い物をするとなると、考えられるのも無理はありません。
ただ…
・家族構成
・世帯年収
・購入する年齢
・物件価格
・必要な諸費用
1人1人違いますので、必要な貯蓄額もケースバイケースです。
そこで、具体的な金額ではなく、
できればこれくらいの貯蓄が必要という考え方
をお伝えしたいと思います。
ライフプラン・家計から考えた貯蓄額
私は、家を買う前にご自身のライフプラン表、家の家計についてキャッシュフロー表を作ることをおすすめしています。
今や家を買う前にライフプランを作成は必須と考えますが、特に貯蓄が少ないという方はライフプランは必要です。
家を買うことで貯蓄が一時的に少なくなる方は少なくありません。その後何らかの大きな支出等で貯蓄がマイナスになるということもあり得ます。
その点も踏まえながら、次の2点から必要な貯蓄額についてお伝えしたいと思います。
1、住宅ローン商品選び
2、購入後の生活費や大きな支出
住宅ローン商品選びと必要な貯蓄
住宅ローン商品を検討する際、誰でもより低い適用金利の商品を選びたいはずです。
ただ、同じ金融機関の同じ金利タイプでも、借入する人の属性によって適用金利が変わることがあります。
まず、最終的に契約する適用金利は、
店頭金利から金利優遇幅を引いたもの
で決まります。
例えば、
・店頭金利:2.475%
・優遇幅:1.975%
とすると、適用金利は、
2.475%-1.975%=0.5%
といった形になります。
この優遇幅は、最終住宅ローン審査で決まり、人によって最優遇幅を受けることができる人もいれば、できない人も出てきます。
ただ、最初から自己資金の額によって優遇幅に差を設けている住宅ローン商品もあります。
フラット35の融資率
その1つがフラット35です。
フラット35では、融資率によって適用金利が変わります。
融資率とは、住宅ローン借入金額が住宅の建設費または購入価格に占める割合を言います。
融資率が90%以下の場合:1.29%
融資率が9割超えの場合:1.55%
といった形で融資率で適用金利に差を設けています。
例えば、購入価額が4,000万円だとすると、
融資率90%以下に抑えるには、借入金額を3,600万円以下にする必要があります。
仮に、物件価格以外に諸費用が300万円かかるとすると、
必要な住宅購入資金は、
4,000万円+300万円=4,300万円になります。
そのうえで、住宅ローン借入金額を3,600万円に抑えるとすると、
自己資金は、
4,300万円-3,600万円=700万円必要
ということになります。
つまり、住宅ローンを低い金利で契約するためにはそれだけの貯蓄が必要と言えます。
購入後の生活費や必要資金から考えた貯蓄
マイホーム購入は買って終わりではなくそこからがスタートです。それまでなかった維持費も必要になります。
万一のことも想定しつつ、購入後も安心して生活する意味では、できれば、住宅ローンの返済額含めた、生活費の6カ月分の貯蓄は常に維持しておきたいところです。
住宅ローンの返済含めた生活費が仮に30万円であれば180万円。
これが住宅購入後も最低でも維持したい貯蓄金額となります。
また、マイホームを購入するタイミングによっては、車の買い替えや子どもの進学費用など大きな支出が必要な場合もあります。
そういった支出について、ライフプランを作成して客観的に把握することも1つの方法です。
参考記事:「住宅購入後のライフプラン・キャッシュフロー表を作成する意味」
まとめ
今は、住宅の諸費用含め、借入も可能ですので、貯蓄が少なくても住宅購入は可能です。
ただ、購入後の必要資金を踏まえた上で、住宅購入にあてられる自己資金があると、より有利な住宅ローン商品が選べたり、選択肢が増えるということもあります。
住宅購入は、長い視点で住宅ローン完済までの住宅購入全体のコストで考えた方が安心できます。
より有利な住宅ローン商品を選べるということは、この住宅コストを減らすということにもつながります。
購入後のライフプラン・キャッシュフローから無理のない購入予算と物件選びを把握する
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