住宅ローン審査と「職業」

突然ですが、もし100万円を人に貸すとしたら、

・収入が700万円の会社員の人
・収入が1,000万円の個人事業主の人

あなたはどちらに貸したいと考えますか?



これだけで決めるのもなかなか難しいですが、

いずれにしても…

  • 返せる見込み(収入)がありそうな人…
  • しっかりと返済してくれそうな(信用できそうな)人…

に貸したいと考えますよね。

住宅ローンの審査も同様です。

住宅ローンの審査では、年収や貯蓄といった「返済能力」としっかりと返済してもらえる「信用性」を見られます。

そして、この「返済能力」と「信用性」の両方に、大きく関係してくるのが「職業」です。

「会社員」と「個人事業主」では、住宅ローン審査的に何が違う?

会社員の人と個人事業主を比較してみると…

勤務先の規模や勤続年数にもよりますが、一般的には、会社員のほうが収入の安定性という意味では高く見られます。

会社員の場合、一定規模の会社であれば、例え業績が悪くなっても、そこで働く従業員の給料が急激に減ったり、仕事を失う可能性は小さいという評価です。

一方、個人事業主の場合、事業の規模にもよると思いますが、業績とその人の収入は直結するものと判断されます。

また、1人もしくは少人数で事業を行っている場合、代表者である事業主個人に対する負担は大きく、
事業主が病気やけがになった場合など、事業の継続性そのもののリスクも判断の対象となります。

ただ、個人事業主の方でも、社歴もあり、事業が拡大成長し安定している事業主さんであれば、逆に、金融機関からすれば有望な貸し出し先にもなりえます。

以下は、個人事業主の信用性を高める方法です。

・税金対策等で所得を低くしている場合などは審査前に修正申告する
・銀行や日本政策金融公庫(国金)などの借入金を返済する
・確定申告書が3年揃ってから審査を受ける
・頭金の額を多くする(貯蓄を増やす)
・事業の中身をより分かっている取引先金融機関で申し込む
・事業内容の将来性や計画などしっかりと説明できるように準備する
・事業の継続性についての根拠や資料を示す

個人事業主の場合、基本的には直近3年の決算が黒字でないと難しいです。
※東京スター銀行など2年以上とする銀行もあり(2016年2月時点)


一方、会社員でも、
会社の規模や業界、職種、社歴、給与体系などで信用性は異なります。

例えば、会社ができて間もない、売上が少ない、もしくは、給与体系が変動制などであれば、
会社員といっても収入の安定性という面で評価は低くなってしまいます。

また、会社員でも短期間に転職を繰返している人も、同じ業界・業種などでのステップアップ転職などを除き、
一般的には信用性は低くなります。

審査上、その会社の勤続年数として評価されるには、原則として3年が目安になります。

ですので、3年未満でも正当な理由などがある場合は、証明できるものを提出するなど、しっかりと説明する方が審査的には有利になります。

 

非正規社員だと住宅ローンの借入は難しい?

収入の安定性という意味では、正社員と非正規社員で取扱いは変わります。

正社員と非正規社員の一番の違いは、仕事(収入)の継続性です。

企業側から見て、非正規社員を雇用する最大のメリットは、正社員と比べ、雇用契約が終了しやすいことです。

ですので、住宅ローンの審査についても、収入の額そのものも審査の対象ですが、雇用の安定性という意味で、長期間に渡るローンを返済できるのか、ということを
判断されるわけです。

ただ、2015年11月に厚生労働省発表の「就業形態の多様化に関する総合実態調査」によると、非正規労働者の割合が4割を超えたようです。

これだけ非正規社員が増えてくると、金融機関としても、住宅ローンの貸出し先として積極的に考えざると得ないという面もあると思います。。

また、一言で非正規労働者といっても、

  • 契約社員
  • 派遣社員
  • パート・アルバイト

など雇用形態は異なります。

住宅ローンの審査対象には、

・勤続年数
・業界・職種
・勤務先の会社規模
・給与体系(日払いや歩合制など)
・貯蓄

などがありますが、

非正規社員については、1つ1つの項目について正社員以上にシビアに審査されると思ったほうがよいです。

例えば、年収でも、非正規社員の場合、審査する際の年収を8割換算する銀行もあるようです。

ただ、住信SBIネット銀行や東京スター銀行のように、
契約社員や派遣社員でも安定した収入があると認められれば、借入可能と明確にうたう金融機関もあります。

※契約社員でも派遣社員でも、原則3年の勤続年数が基本。東京スター銀行は2年以上。
契約社員は原則OK。派遣社員は原則NGという金融機関もあります。

また、パートやアルバイトの場合、同じ非正規でも契約社員等と比べてもかなりハードルは上がりますが可能性は「0」ではありません。

ただ、金融機関や利用できる住宅ローンの商品が限られたり、適用される金利が高めに設定されたりと条件が異なる場合があります。

ちなみに、住宅金融支援機構のフラット35などは、パートやアルバイトも審査対象としています。

また、住信SBIネット銀行にように、

・フラット35以外→パート、アルバイトはNG
・フラット35→パート社員でも継続的な収入があれば審査可能。

と商品によって審査基準を変えている金融機関もあります。

住宅ローン審査は、「職業」だけで決まるわけではありませんが最重要項目であることは間違いありません。

ですので、住宅ローン審査で事前にできる対策や準備は必要です。

多少面倒でも、返済能力や信用性を高める資料や証明書…

例えば、

・貯蓄や積立型の保険証書
・仕事で使う資格や免許証
・転職したばかりであればその経緯や転職後の資金計画
・住宅の性能を証明するもの(担保価値に影響)
・配偶者の方の就業予定(がある場合)

などです。

こういった追加資料や補足資料がどこまで考慮されるかは、一般的には、ネット銀行などは考慮してもらうことは難しいですが、地方銀行などは規定の提出書類以外のものも審査資料の対象となりやすいです。

先月末にマイナス金利の導入が決定しましたが、その影響は、貸出金利だけでなく、住宅ローンの審査基準にも影響を与えるのではないかと考えています。

金融機関側からすると、マイナス金利によって、より積極的に貸出先を探さないといけないとすると、住宅ローンの審査基準は今より緩くなることはあっても、厳しくなることはないように思えます。

ただ、会社員であっても個人事業主であっても、正規・非正規社員であっても、住宅ローンの借入金額は、自分が「無理なく返済できる金額」であることが大切です。

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