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住宅を購入する年齢によって異なる状況
国土交通省の住宅市場動向調査(平成29年度)によると、住宅の一次取得者の年齢構成は以下のようになっています。
購入する物件の種別によって差はありますが、全体平均では概ね、
・30歳未満…10%
・30代…40%
・40代…30%
・50代…10%
・60歳以上…10% といった感じです。
50代、60代で初めてマイホームを購入される方って現金で購入される方が多そうですが、全体の7割は30代~40代で購入されるようです。
一般的には、住宅ローンを利用して住宅購入をするなら、早いほうが有利ということが言われます。確かに…20代で住宅ローンを組むのと40代で住宅ローンを組むのでは、住宅ローン商品の選び方も変わります。
ただ、必ずしも早い方が良いというわけではありません。
マイホーム予算診断サービスで、購入後のライフプランを作成させて頂き、そのライフプランをベースに予算や住宅ローン商品、物件選びを考えるというスタンスで話をさせて頂きますが、20代と40代では将来の見通しやライフプラン・キャッシュフローの精度も違うように思います。
ライフプランを作成してみると、住宅購入と年齢の関係が客観的に把握することが出来ます。
そこで、20代の早い段階でマイホーム購入する場合と40代でのマイホーム購入の違いを考えてみました。
20代でマイホーム購入
多くはありませんが、20代でマイホーム購入を考えられ相談に来られる方もいらっしゃいます。
特に、気を付けないといけない点は以下の2つです。
- 収入の見通し
- 家族構成の変化
家を購入後の収入見通し
20代だとまだ就職して数年、もしくは転職して間もないという方もいらっしゃったりします。
まだ、収入がそれほど多くありませんので、返済期間も35年で考えられる方が多いですし、若い分それが可能です。
そのなかで、収入の見通しは重要で、購入予算にも大きく影響します。
公務員の方などは定年までの収入見通しがしっかりと決まっており、それに基づいて作成させて頂いたりしますが、会社員の方で20年、30年先の収入の見通しをつかむのが
結構難しかったりもします。
あまり、希望的観測に頼った予算や返済計画にならないよう注意が必要です。返済期間が長ければ長いほど、見通しが甘いと家計に対する影響も大きくなります。
家族構成の変化
また、ご懐妊中やこれから子どもをもうけられる、という方も少なくありません。
1人もしくは2人以上、予定される子どもの人数によって将来の教育費や家計の状況は大きく変わります。
そして、購入予算はのちのち教育費に影響します。
場合によっては、子ども教育費が一番かかる時期に貯蓄がマイナスになってしまう、ということもあり得ます。
これからの家族構成や人生設計をしっかりと確認し、予算や購入する物件を決めることが必要です。
40代でマイホーム購入
40代になると家族構成はほぼ固まり、また、収入の見通しもつきやすくライフプランを作成するにしてもより精度が高くなります。
20代や30代と比べ年収や貯蓄額も多くなりますが、その一方で、購入予算が高めになったりすることには注意が必要です。
ライフプランを作成すると分かりますが、年収が高くでも住宅ローン返済期間中の現役世代の収入時期が短ければ、年収は高くても、住宅ローン返済にあてられる収入総額はそれだけ
少なくなります。
以前の記事「年収が高くても…マイホーム購入予算との関係」でも触れましたが、住宅購入以後の総収入に対する返済負担という視点が必要です。
また、住宅ローンの返済計画も重要になってきます。
住宅ローンの完済年齢は、金融機関によって多少異なりますが、75歳や80歳というところが多いです。
ただ、実際の収入と退職金等での繰上げ返済含め、完済時期をある程度予測しながら返済計画を立てる必要があります。
その中で60歳で一旦退職。その後再雇用という場合、再雇用期間は一般的に給与水準は下がります。
再雇用期間と住宅ローンの返済が重なる場合、さらに、子どもの教育費が一番かかる大学進学時と重なる場合、どのような家計の状況になるか確認が必要です。
そして、最後に、これは年代に関係なく言えることですが、リタイア後を考えた購入予算や物件選びが必要です。
リタイア時点でどれくらいの貯蓄を残すかという視点です。
60歳あるいは65歳で住宅ローンの返済が終わっても、人生はまだまだ続きます。
住宅を購入したことによって、必要なお金が足りない、やりたいことができないということにならないような住宅購入計画であることが必要です。
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