住宅ローンで固定期間選択型商品を選ぶ割合

住宅ローンの金利タイプは、大きく分けて3つあります。

・変動金利型
・全期間固定金利型
・固定期間選択型

この中で、固定期間選択型とは、借入当初からの一定期間の金利を固定するタイプの住宅ローン商品で、その固定期間も、3年、5年、7年、10年、15年、20年など金融機関によって取扱う商品も異なります。

「住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」(平成26年度国交省)によると、住宅ローン金利タイプ別の貸し出し実績傾向をみると、次のようになっています。※新規貸出額ベース

・変動金利型 50%
・固定期間選択型 35%
・全期間固定金利型その他(15%)

貸出額ベースではありますが、およそ1/3の方が固定期間選択型の商品を選ばれています。

さらに、その固定期間選択型の内訳をみると、

・10年固定を選択:65%
・10年より短い固定期間を選択:30%

10年以下の固定期間を選択する方が95%を占めている状況です。

銀行の主力商品が当初10年固定と言われますが、それ未満の固定期間の商品を選ぶ人も多いですね。

固定期間選択型の住宅ローンを選ぶ理由

では、固定期間選択型の商品を選ぶ人は、どういった理由で選ばれるんでしょうか?

・変動金利と全期間固定金利、どちらか一方に決めきれなくて、その中間的な選択として…

・当初固定期間の金利が大幅に優遇されるから…

・固定金利と変動金利のメリットを両方もつという商品説明を聞いて…

など理由はいろいろ考えられますが…このような理由で選ぶと…危険かもしれません。

…というか危険です!

当初10年固定商品の金利について、簡単に言ってしまうと、

「最初の固定期間10年間、金利(返済額)は変わりません。」そして、「11年目以降、金利も毎月の返済額もどうなっているか分かりません。」

となります。

確かに、10年間の固定期間が終了した時に、再度、その時点で固定期間選択型の選択をできます。

そう考えれば、10年固定期間終了後も固定金利を選択でき、毎月の返済額を確定させることができないわけではありません。

ただ、変動金利だけでなく、10年後、もう一度固定期間選択型の商品にしようとしても、その時点の金利状況がどうなっているかは分かりません。

固定期間終了後、再度の固定期間選択型の商品を選択するといっても、固定できないくらい高い金利水準になっている可能性もあるということです。

つまり、固定期間選択型の商品は、固定期間終了後については、変動金利を選択しているのと変わらないということです。

住宅ローンの返済は20年、30年続きます。

固定期間終了後の返済期間は、変動金利もしくはそれより高い金利を再度選択する可能性があるということです。

ですので、もし、変動金利の金利上昇リスクを軽減するつもりで、固定期間選択型の商品を選ぶのであれば、本当にリスク軽減になっているかを十分に見極める必要があります。

私は、固定期間選択型商品を否定するつもりはありません。場合によっては、積極的に固定期間選択型の商品をお薦めすることもあります。

ただ、この金利タイプを選択するのであれば、固定する期間含め、その商品を選ぶ理由が必要と考えます。

10年固定金利商品を選ぶ理由として、例えば10年後…

  • お子様が独立されて教育費から解放される
  • 奥様が仕事復帰される予定(世帯収入が増える)
  • まとまったお金が入る(繰上げ返済できる)

など考えられるかもしれません。

 

固定期間の金利タイプも住宅購入後のライフプランから考える

ただ、固定期間選択型を商品を選ぶなら、何年間固定するかも含め、マイホーム購入後のライフプランやキャッシュフローで貯蓄推移など確認してから決めるべきだと思います。

例えば、マイホームを購入される年代で比較的多いのは、30代後半~40代前半です。※平成25年度住宅市場動向調査

一概には言えませんが…マイホーム購入時の子供の年齢を5歳から10歳くらいとすると、購入から10年というと子供が大きくなり、これから一番お金がかかる、もしくは大学の学費などがかかる時期かもしれません。

そのタイミングで10年間の固定期間が終了し、なおかつ金利が上昇し、毎月の返済額が増えると、家計が非常に厳しくなったする可能性があります。また、子どもの教育費だけでなく、リタイア後の老後資金にも影響します。

ですので、固定金利選択型の商品でよいか?いいとしても当初何年間固定するか?など、自分自身のマイホーム購入後の必要資金や貯蓄の状況を見ながら、判断することが必要です。

 

 

金融機関の主力商品である10年固定商品は、優遇幅も大きく、借入時点ではお得に感じるかもしれません。

そして、人は誰でも先のことを想像したり、考えたりすることは苦手ですし面倒です。

ただ、固定期間選択型商品を選ばれるのであれば、当初固定期間だけを見るのではなく、その後それ以上に長い期間の金利変動リスクがあることも十分に認識したうえで判断ください。

繰り返しますが、固定期間選型の商品は、固定期間にもよりますが、“もう1つの変動金利タイプの商品”という考えで検討するのが良いかもしれません。

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