住宅ローン返済が厳しい

住宅金融支援機構によると、住宅ローンの支払いに関する相談件数が、2月はおよそ20件だったのが、3月200件、4月1200件とかなりのペースで増えているようです。

新型コロナで返済がきつくなった場合の手段として、以前の記事(新型コロナウィルスから考える住宅ローン返済方法について)にも書かせて頂きましたが、できるだけ早めに金融機関に相談してください。

家賃と住宅ローンの違い

賃貸にお住まいの方についても、新型コロナで家賃の支払いが厳しいという方もいらっしゃいます。ただ、住宅ローンの場合、家賃と違うもう1つのリスクがあります。

それは「担保割れ」のリスクです。

「担保割れ」とは、住宅ローンの借入金額の残高より物件の担保評価が低いことを指します。

例えば、住宅ローンの残高が2,000万円に対し、物件の売却価格(担保評価)が1,500万円であれば500万円の担保割れということになります。

つまり、住宅ローン返済が厳しくなり、家を売却して、賃貸に住みかえたいとなった場合、家が売れても住宅ローンを完済できないという状態になります。
住宅ローンは、金融機関が融資の担保として、土地建物に抵当権という担保を設定しています。家を売却するためには、住宅ローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。

もし、そのとき手元に500万円の資金、その他売却に必要な諸費用(仲介手数料や登記費用など)が準備できれば、家を売ることもできますが、返済自体苦しいという場合、そもそもそういった資金を準備することは難しい話になります。

賃貸マンションで支払いがきつくなり、より家賃の低い物件に住み替えるのと違い、住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、簡単に住み替えができない場合があるということです。

今回、新型コロナによって、住宅ローンの返済が厳しい方もいらっしゃいますが、それ以外にも病気や企業の業績悪化、離婚など様々な理由で返済が厳しい、家を売却する必要があるという事態は、返済期間中考えておくことも大事です。

自己資金、頭金はいくら?資金計画による住宅ローン出口の違い

今回の新型コロナで改めて思いますが、まず、しっかりと予算や資金計画を立てることが重要です。

普段ご相談を受ける中で、

・生活費の3~6か月が確保できること
・将来の教育資金、老後資金が確保できること

を目安に、キャッシュフローを作成し、予算。資金計画を提示させて頂くことも多いのですが、中には自己資金があまり準備できない方もいらっしゃいます。

ただ、自己資金の違いはのちのち影響してきます。

例えば、A、Bさんが以下の条件で家を買う例で考えてみます。

購入予算3800万円
(物件価格:3500万円、諸費用:300万円)

Aさん:住宅購入資金100万円
Bさん:住宅購入資金600万円
※住宅ローン:返済期間30年、当初10年金利0.8%、元利均等返済

自己資金100万円と600万円の場合の違い

資金計画の違い
上の表は、自己資金と住宅ローン借入金額、10年後の住宅ローン残高と担保評価を表にしたものです。

10年後家を売却したいとなった場合

自己資金100万円で購入したAさんの場合

・当初借入金額が3700万円
・10年後の住宅ローン残高は約2564万円

となります。

一方、

自己資金600万円で購入したBさんの場合、

・当初借入金額3200万円
・10年後の住宅ローン残高は約2217万円

となります。

仮に、10年後、家が2500万円で売れるとした場合、

Aさんの場合、売却代金だけで住宅ローンの完済は難しく、売却にかかる諸費用含め、資金が必要となります。

一方、Bさんの場合、売却にかかる諸費用含めても、売却代金だけで住宅ローンの完済が可能です。

つまり、購入時の自己資金の差で、その後とりうる手段が変わってくるということです。

今、住宅ローン金利が低く、諸費用まで借入できる時代です。(もちろん審査に通ること前提ですが)
ただ、借りる側も長い返済期間中、万が一のことも考え、資金計画や借入金額を決めることが必要です。

住む場所や選ぶ物件でも変わる!?

また、資金計画ではなく、選ぶ物件によってものちのち違ってきます。

先ほどと同じ例で、自己資金が100万円のAさんが購入する物件によってどのように変わるか。

資産価値の違い
上の表は、Aさんが

・物件C(年4%資産価値が下がる前提)
・物件D(年1%資産価値が下がる前提)

を購入した場合を表したものです。

つまり、D物件はC物件より資産性が維持しやすいということです。

この場合、10年後の売却価格(つまり担保評価)は、

・物件C:2327万円
・物件D:3165万円

となります。

自己資金が少なめだったAさんですが、同じ3500万円の物件でも、資産性が維持しやすいD物件を購入した場合、万一のときでも住宅ローンを完済して売却することも可能です。

つまり、同じ値段でも購入した物件によって、その後とりうる手段が変わってくるということです。

不動産の資産性はどう判断するの?

将来の不動産の価値がいくらになっているか、どのように推移するかを予測することは難しいことです。
ただ、将来の売却や資産性のことを考えて物件選びをするか否かで選ぶべき物件は変わります。

以前の記事マイホームの「資産価値」どこまで考えますか?~資産性が問題となる3つの場面~)
でも書きましたが、少子高齢化、人口減社会においては、資産価値については今まで以上に物件ごとの差が大きくなると考えています。

コロナの影響で働き方や通勤の概念が変わり、住む場所について駅近などの利便性の高い場所にこだわらなくなるという方もいます。

確かにそういった働き方や人は、これから増えていくと思います。

ただ、不動産の価値という意味では、やはり交通利便性の高い場所や駅近など立地条件が良い物件が選ばれると考えます。資産性を左右するものは、立地条件だけではないのですが、最も重要な評価基準であると考えます。
これからの電気水道やガス、道路など社会インフラの維持、整備、行政コストの負担を考えても、そうなると考えます。

まとめ

どこにどういった家を購入するかは、1人1人の家族構成やライフプラン、価値観含め、判断はいろいろあります。利便性が多少悪くても、比較的価格の安い物件を買って、住宅ローンを早めに完済するという考え方もありです。

ただ、どんな物件でも出口があります。

その家に住み続ける
その家を売却する
その家を人に貸す
その家を担保にしてお金を借りる
その家を相続する
・・・

ただ、購入時の自己資金や物件選びが出口の選択肢(戦略)に影響するということです。

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