マンションか一戸建てか?
マンションか一戸建てか?
それぞれメリット、デメリットはあります。
一戸建て購入の3つの注意点
一戸建てを購入する際、皆さん、
- 土地、建物の広さ
- 周辺環境や立地条件
- 間取りや生活動線
- 日当たりや風通し
- 近隣住戸や道路との関係
- 建物の状態、メンテナンス履歴
など、さまざまな点をチェックされると思いますが、この記事では、以下3つの視点から一戸建て購入の注意点をまとめました。
1,エリアと物件探しの難易度
2,売出価格
3,新築と中古の判断
一戸建てを購入したい方はもちろん、一戸建てとマンションで迷っているという方も、是非参考にしてみてください。
1,エリアと物件探しの難易度
家を買うなら一戸建て限定という人もいれば、一戸建てとマンション両方を視野に入れ、物件次第で判断する人もいらっしゃるかと思います。
一戸建てにこだわる理由はそれぞれあるかと思いますが、
購入するエリア・立地によっては、
なかなか物件が見つからない
という可能性があります。
例えば、弊社の主な活動エリアである阪神間でも、不動産市場の違いがあります。
- マンションが多く流通する市場
- 一戸建てが多く流通する市場
- 両方同じくらいの市場
神戸市東灘区や西宮市南部などは、マンション中心の市場となっています。
市場規模にも左右はされますが、そういった場所では一戸建ての流通量は少なくなります。
そして、流通する物件も、
・一定の敷地面積で好立地の高価格帯の物件
・狭小敷地、3階建ての新築分譲物件
・その他
といった傾向があります。
その結果、もともと一戸建ての流通量が少ない地域では、なかなか予算や条件(2階建てなど)に合う物件が見つからないといったことが起こりやすくなります。
狭小敷地や3階建てを否定するつもりはありませんが、住環境以外にも将来の売却なども考える場合、注意も必要です。
一戸建ての場合、20年、30年後、建物の価値が減少した場合、最後に資産として残るのは土地です。
土地は建物と異なり償却されない資産です。
流通にのる物件であれば資産となります。
ですので、将来の資産価値なども踏まえた住宅購入をしたいということであれば、
立地や土地の広さ、道路付けといったことは、特に注意が必要です。
こういったことを考慮すると、購入希望エリアによっては、なかなか予算や希望する条件にあう一戸建てが見つからず、時間がだけが過ぎていくということもあります。

2,売出価格
不動産はもともと他の商品と比べて個別性が高く、比較が難しく、価格が分かりにくい商品であります。
そのなかで、
一戸建てはマンション以上に
適正価格や相場が分かりにくい
です。
売出価格は、
新築であれば、分譲する住宅会社や不動産会社、
中古であれば、売主さんが不動産会社の査定
をもとに売出価格を決めています。
ただ、
適正価格や相場が分かりにくいことは、
売出価格にも幅が出やすい
ということです。
例えば、一戸建ての流通量が少ないエリアで、比較的条件の良い物件が出ると、かなり強気の価格設定になっている場合があります。(特に新築…)
これは売主側の視点から考えると当然とも言えます。
不動産は基本的に1つしかありませんので、希少性の高い地域で条件の良い物件となると、値段に関係なく、多少高くても、予算に余裕がある人がいれば売れると考えるのは当然です。
ただ、買手側からすると、
・実際の価値より高い価格で購入する可能性が高い
・(特に新築の場合)将来の資産価値の下落率が高くなる可能性がある
・将来の売却時にオーバーローンになる可能性がある
ことなどは注意する必要があります。
オーバーローンとは、
住宅ローン残高がその時点の売却価格を上回ること
ですので、一戸建ての場合、価格が適正か否かという視点はマンション以上に持っていた方が良いです。

3,新築と中古の判断
最後に、一戸建ての新築と中古を比較する場合の注意点です。
保証の違い
新築の場合、法律上10年間の瑕疵(欠陥)に関する保証があります。
(「住宅の品質確保の促進等に関する法律」)
一方、中古住宅の場合、個人が売主ということもあり、購入後に見つかった欠陥等に対する保証はないか、あっても短期間(3か月など)です。
一戸建ての場合、1つ1つの建物が施工した会社や業者に左右されやすく、マンション以上にこういった保証や購入時の内覧は大切です。
住宅ローン減税の違い
新築と中古では、住宅ローン減税の最大控除額、控除期間などの違いがあります。
収入や借入金額によっても実際の控除額は変わりますが、新築と中古の価格を比較する場合、住宅ローン減税額も踏まえた上で判断した方が良い場合もあります。
特に、郊外に行くほど一戸建ての相場は低くなり、新築分譲の一戸建てと中古一戸建ての価格差が小さくなる傾向です。
そういった地域では、単純に価格だけでなく、保証や住宅ローン減税なども踏まえて、物件選びの判断が必要です
【関連記事】
▶2022年からの住宅ローン減税(控除)をわかりやすく解説
資産性の違い
住宅会社や業者売主の新築住宅は、価格に利益や販売経費が含まれます。
中古住宅の場合、売主側の不動産会社は、その時点で売却できるであろう価格で売出価格の設定します。
つまり、資産性という意味では、本来の資産価値より高い新築より市場価格に近い中古住宅の方が優れているとも言えます。
また、前述の通り、一戸建ての資産価値は、最終的には土地(広さや形状、道路付けなど)に集約されていきます。
こういった点を考えると、
資産性を重視するなら、
より選択肢が多い中古戸建ての中で、
適正価格に近く、資産性が維持しやすい
物件を探すという考え方もあります。
【関連記事】
▶新築・中古どっち?マイホーム購入で迷うとき、後悔しないための5つの視点
まとめ
一戸建てを購入する場合の注意点について、3つの視点から挙げさせて頂きました。
1,エリアと物件探しの難易度
2,売出価格
3,新築と中古の判断
一戸建ては、マンション以上に周辺環境の影響を受けやすく、チェックポイントも多い反面、価格の妥当性がマンションと比べると分かりにくいこともあります。
ですので、なかなか希望する条件と合わない、予算に合わない、思うように家探しが進まないということもあり得ます。
是非参考にしてみてください。

