2022年住宅ローン減税が変わる

2022年以降の住宅ローン減税の延長と見直しがほぼ確実となりました。

最終的な住宅ローン控除の内容が決まるのは、年末くらいにはなりそうですが、控除率や控除期間について、財務省や国交省それぞれの案が報道されています。

住宅ローン控除の見直しの内容や購入者への影響を、現時点での話ではありますがまとめてみました。

住宅ローン、控除率0.7%に 「逆ざや」解消へ縮小案 国交省

「住宅ローン減税」控除率縮小、自民・宮沢氏「1%からの引き下げは間違いなくやる」

ヤフーニュース

住宅ローン減税の見直し(案)

2022年以降の住宅ローン減税について、

・控除率(現行1%)の見直し
・控除期間(現行10年)の見直し

が言われています。

住宅ローン減税の控除率の見直し

報道によると、

控除率について

・1%もしくは借入金利の低い方(財務省)
・一律0.7%(国交省)

という案があるようですが、どれくらいの影響があるのでしょうか。
財務省案と国交省案を下記の事例で試算してみます。

控除率が1%もしくは借入金利となった場合

【事例】
変動金利0.5%
・住宅ローン4,000万円を借入した場合
(返済期間35年・元利均等返済)
※10年間金利変動なしの前提

下表は、借入から10年間の住宅ローン残高の推移と各年の利息負担額をあらわしたものです(※端数切捨ての概算額)

住宅ローン残高利息負担
1年目3,895万円19.7万円
2年目3,789万円19.2万円
3年目3,683万円18.7万円
4年目3,577万円18.1万円
5年目3,470万円17.6万円
6年目3,363万円17.1万円
7年目3,254万円16.5万円
8年目3,146万円16.0万円
9年目3,037万円15.4万円
10年目2,927万円14.9万円
利息合計173.2万円

変動金利の金利変動が10年間ない前提ですが、
10年間の利息負担額は、約173.2万円となります。

これに対し、住宅ローン控除率の見直しによって控除額はどのように変わるのでしょうか。

控除率10年間の
控除額(上限)
現行制度
との差
1%340万円
0.5%
(適用金利)
170万円-170万円
0.7%238万円-102万円

金利1%未満の住宅ローンを利用する場合、その金利が控除率になりますので、当然これまでの1%より控除額は減ります。

この事例(借入金額4,000万円、金利0.5%)だと、
10年間の控除額で170万円ほどの差が出ます。

一方、この案(1%もしくは借入金利の低い方)だと、
フラット35など、1%をこえる住宅ローンを利用する場合は、これまで通り1%の控除率が適用されますので差はありません。

但し、注意なのは、
実際の控除額の上限は、借入金額の1%だけでなく、
納めている所得税、住民税額で変わります。
ですので、住宅ローン契約者の方の収入によって控除額は変わります。

また、購入する家(新築、中古等)でも控除額の上限は変わります

【関連記事】
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控除率が0.7%になったとき

では、控除率0.7%という国交省案はどうでしょうか?

控除率10年間の
控除額(上限)
現行制度
との差
1%340万円
0.5%
(適用金利)
170万円-170万円
0.7%238万円-102万円

控除率が0.7%の場合、上図の通り、控除額は約238万円となります。
以前より控除額は減りますが、利息負担(173万円)よりも、まだ控除額の方が大きくなります

ただ、変動金利は金利が上昇するリスクもあるため、0.7%の控除率を上回る金利になった場合、控除額より利息負担が上回ることになります。
(これは以前の控除率一律1%でも同様ですが…)

また、この案だと、フラット35のような全期間固定金利(現時点1.3%前後)で借入した場合、1.3%の利息負担に対して1%の控除率だったのが0.7%になります。

ですので、以前より負担する利息額が増えてしまいます。

ここまで見ると、住宅ローン利用者にとっては改悪となりそうです。

ただ、そもそも住宅ローン控除は、景気対策として住宅需要を下支えする制度として位置づけられています。

ですので、このコロナ禍、住宅需要への影響を減らすため、控除期間を現行10年間より延長する案もでております。

住宅ローン減税の控除期間が延長された場合

控除率が下がっても、控除期間が延長されれば、トータルの控除額が増えます。

それが15年なのか何年なのかは現時点では分かりませんが、現在の控除額のより控除額の総額が増える可能性があります。

ただ、その場合、住宅ローン選びだけでなく資金計画、つまり住宅ローン借入金額をいくらにするのかは大切になります。

前述のように10年、15年と返済がすすむにつれ、住宅ローン残高が減るなかで、
利息負担と減税効果を最適にする資金計画を立てる
必要があるからです。

まとめ

まだ、改正の中身がはっきりしませんが、いずれにせよ、住宅ローン選び、資金計画に少なからず影響を与えることは間違いなさそうです。

また、以前にも書きましたが、住宅ローンを提供する金融機関の方針にも影響を与えそうです。

これからマイホームを購入予定の方は、参考にしてみてください。

なお、既に住宅ローンを利用中の方には、今回の改正内容は関係ないと考えられます。

これまでの住宅ローン控除の内容が改正されてきましたが、過去にさかのぼって改正内容が適用されることはありませんでした。

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